藤枝 vs 大宮 — Match Report

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藤枝 vs 大宮

明治安田J2・J3百年構想リーグ

第12節

明治安田J2・J3百年構想リーグEAST-Bグループの第12節、大宮は藤枝とのアウェイゲームに臨んだ。ホームでの前回対戦は、守りを固める相手に苦しんで悔しい敗戦を喫した。今節はリベンジマッチである。最後までチャレンジ精神を失わず、3試合ぶりとなる勝点3を持ち帰りたい。
15日間で5試合を消化する過密日程を前に、宮沢監督は選手をローテーションする可能性も示唆した。実際、この日は前節の磐田戦からスタメン3人を変更。加藤聖、小島、中山に代えて、茂木、カウアン・ディニース、和田を起用。今季初先発のカウアンと和田を中盤に置いて、勝利を目指した。ケガで戦列を離れていた尾崎も、大宮加入後初めてメンバー入りした。
試合開始早々、大宮はセットプレーからいきなり決定機をつかんだ。自ら得たFKをカプリーニが短くつなぎ、和田を経て泉がゴール前に山なりのロングボールを送ると、そこに茂木がフリーで走り込んだ。しかし、頭でとらえたシュートはGKの正面を突き、先制点とはならなかった。
9分、CKがファーサイドまでこぼれて鈴木にゴールを脅かされたが、これは外側からサイドネットを揺らすミスに助けられる。さらに6分後、右サイドを浅倉に突破されてピンチを迎えたが、これも精度を欠いたフィニッシュにより、トム・グローバーに見せ場は訪れなかった。
やや押し込まれた序盤を耐えると、大宮にもリズムが出始める。それでも23分、サイドチェンジから右サイドを割られ、クロスボールに飛び込んだ真鍋にポストを叩くヘディングシュートを放たれた。直後、関口が果敢なドリブルで縦にボールを運び、抉ってからのクロスを泉が頭で狙ったが、ボールはわずかに左に流れてスコアは動かない。
両チームとも中盤での寄せが早く、どちらが先手を取るのか。緊迫した展開の中で相手のプレッシングをかわしたカプリーニがサイドを変えると、左SBの茂木が前へ。泉のクロスはクリアされたが、続けて山本のパスからカプリーニが右足を振ってCKをつかむ。カプリーニの右からのCKに応えたのは茂木。頭で合わせ、続けてガブリエウが飛び込んだが、わずかに届かず。ともに決め手を欠いた前半は、ゴールレスで45分を戦い終えた。
後半の立ち上がり、大宮はカウンターとCKから続けてピンチを迎える。低くて速いシュートはトムが右手で弾き、CKからのヘディングシュートはガブリエウが魂のクリア。さらにゴール前への侵入を許し絶体絶命と思われたが、ここはトムのセーブと身体を張った茂木のディフェンスでボールをかきだした。
主導権を握れないまま迎えた56分、ゴール前でのFKは茂木が右足で狙ったが壁に阻まれた。ゴールは奪われていないがゴールに近づくこともできず、時間が過ぎていく。
すると65分、ビルドアップのミスをカバーできず、中央を割られて真鍋に先制点を決められてしまう。3分後、山本のクロスに飛び込んだ日髙のシュートは枠を越え、直後に日髙が見せた左サイドからの鋭い仕掛けも、ゴールには結びつかなかった。
宮沢監督は72分に動き、和田と日髙に代えて小島と杉本を投入。カウンターを警戒しつつパスが回るようになった大宮は、徐々にセカンドボールも拾えるようになる。76分には左サイドから仕掛けた泉が、得意のカットインから右足を振ったが、枠をとらえることはできなかった。
79分にはカウアンと泉に代えて、中山と加藤聖を送り込む。疲れの見える藤枝を相手にボールを持てるようになり、相手ゴール前でのプレーが増え始める。そして迎えた82分、左サイドで杉本から落としのパスを受けた加藤聖が、精度の高いアーリークロスを送る。ファーサイドまで流れたボールに走り込んだカプリーニが、力強い右足で同点ゴールをもぎ取った。
大宮は、そこから攻めた。小島がボールをつなぎ、山本がスペースを突き、杉本は正確なポストプレーを披露。ガブリエウとの交代で大宮デビューを果たした尾崎は、最終ラインで手を叩いて仲間を鼓舞した。追いついて迎えたPK戦では1番手のカプリーニがパネンカを決めたあと、加藤聖、中山、山本、杉本の5人全員が成功。目指した勝点には「1」届かなかったが、今季初のPK戦勝利を収めた。
試合後、宮沢監督は「選手全員が今必要なものが何かを共有して、すばらしい相手に対して粘り強く戦い、カプリーニのゴールが生まれた。これは偶然じゃない。選手たちを称えたいと思います」と試合を振り返った。カプリーニは「自分たちは90分で勝つことを目指しています。ここから連戦になりますが、1試合1試合勝ち切ることを意識して、日ごろの練習から取り組んでいきたいです」と前を向き、大宮で記念すべき第一歩を記した尾崎は、「僕は別に何も……。チームのみんなが頑張って走って、点取って、守ってくれたので、もっと貢献できるように次の試合から頑張りたい」とコメントした。
大宮の次節は4日後、甲府を迎えてのホームゲームだ。
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文:粕川哲男
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選手・スタッフコメント
監督 宮沢 悠生
苦しい試合が続いていた中で、今日、90分を通して自分たちが見せなければいけないリアクションを全員で共有して、本当にチャレンジャーとして最後まで戦ってくれたことがこの勝点につながったと思います。選手たちを誇らしく思います。 チームが成長していくために、結果を出すために必要だと思い、前節からのメンバー変更を決断しました。5連戦になる中で、できるだけ多くの選手たちをピッチに送り込んで、自分たちが今まで本当に積み上がってきているのか、自分がチャレンジしている中で選手たちが表現できるかというところを考えた中で、戦術的なところは控えますが、この決断に至りました。 絵に描いたような前半ではなかったのですが、その中でも選手たちがピッチ内で話しながら、自分たちが今勝点を取るために必要なものは何かというところを、全員が頭を整理して共有して、来てくださっているファン・サポーターの方に勝点を届ける、必死になって自分たちの姿勢をもう一度見せるというところを90分間を通してやってくれたことに関しては、今日は一つの成果が出たのではないかと思います。 ずっと試合を握り続けていて、前半は本当にすばらしい試合をしていたのに勝点3をすべてを取りこぼすというような試合もあったので、その中で選手たちが、今自分たちに必要なものは何かというところを全員で共有して、本当にすばらしい相手に対して自分たちが粘り強く戦って、カプリーニのゴールが生まれて、それは偶然ではないと思いますし、今日は選手たちを讃えたいと思います。ただ、5連戦で残り4連戦があるので、今まで自分たちが失敗してきたものに対してしっかりチャレンジしながら、今勝点3を積み上げるために必要なことを判断しながら、選手たちとともに4連戦を戦い抜いていきたいと思います。
MF 8 カウアン ディニース
スタメンで試合に出れるまでに時間がかかりましたが、自分の良さは多少出すことができたと思います。自分が日本に来てからサポートしてくれたファン・サポーターの方、スタッフ、チームメートに感謝しています。彼らのサポートがなければ自分はここに立てていないですし、自分がプレーで恩返しできた部分はあるのかなと思います。 自分の持ち味は、アグレッシブなプレーやセカンドボールの奪い合いだと思っています。また、今日の試合のようにあまりゴールチャンスがない試合でも、自分ができるだけエリアの近くまで行って足を振る回数を増やしたいですし、いいコンビネーションから相手の警告を誘発したシーンがありましたが、ゴールに近い位置でFKを得ることができたのは、自分たちの日頃の練習の成果、積み重ねだと思います。 今日は90分間で勝利することができなかったので、自分たちがしっかり勝ち切るためにも、これから連戦になりますが、トレーニングで自分たちのミスを修正してまた次の試合に臨みたいと思っています。
MF 33 和田 拓也
自分たちがやりたいことを相手がやらせてくれないという試合が続いているので、そういう展開になるだろうなと思っていましたし、前半は(西尾)隆矢や(茂木)力也と、「こういう展開をゼロで終えたら絶対に俺らの流れが来るから」と話していました。危ないシーンもありましたが、後ろの選手の認識ではある程度想定内の展開かなと思います。失点は少しもったいなかったと思いますが、たらればで言えば、あの失点がなければ普通に90分で勝ち切れたゲームかなという、ゲームプラン的にはある程度思いどおりに持っていけたかなと思います。 交代選手が入ってくるタイミングで流れが来ることはある程度想定していましたし、そこで追いついてくれたのは代わった選手の力なので、本当にありがたいと思います。 ボールをつなげない時間もあるだろうし、プレスがハマらない時間もあるとは思うのですが、「ゼロで終えられれば俺らのゲームだから」ということはずっと後ろの選手に話していて、そこに関してはかなり体現できたのかな思います。 カウアンは練習中もコミュニケーションを取るのが上手ですし、人間的にもすごくしっかりしている選手なので、心配はしていなかったです。試合を積み重ねていけば、日本のサッカーに慣れるというのもそうですし、その中でカウアンの良さも出していける、能力のある選手だと思います。
FW 11 カプリーニ
得点シーンは、味方の強みを生かしたプレーだったと思います。 (加藤)聖はすごくいい選手でクロスが上手なので、それを信じて自分が入っていってうまく決め切ることができました。利き足ではない右足でのシュートでしたが、練習で数多くのゴール前のシチュエーションでトレーニングをしています。自分が得意としていない右足でもゴールを決め切って、今日はPKで勝つことできて良かったです。 PK戦は、もともとパネンカをするようなタイプではないですが、試合が終わって呼ばれたときに一番目のキッカーだと言われたので、チームの士気を高めようと思って蹴りました。 今日の試合もそうですが、自分たちは90分間で勝つことを目的としてやっていて、今日はピッチ上でそれを多少見せることはできたと思います。ただ、ここから連戦になってくるので、1試合1試合、勝つことをつねに意識して、日頃の練習から励んでいきたいと思います。 相手の厳しいマークもありましたが、相手が自分たちを阻止しようとしてくるのはDFとして当然の行為だと思います。自分からすると、逆にファウルをしてくれたほうが自分はもっと勢いがついて、もっともっと前に行こうとする気持ちが高ぶるので、そういった意味では、試合の中でのシチュエーションですし、起きても仕方がないことだと思っています。

Facts

主審

中川 愛斗

副審

篠藤 巧, 松本 康之

第4の審判員

山村 将弘

入場者数

4,996

湿度

40%

ピッチ状態

全面良芝

気温

20°C

天候

Kickoff time

2026年4月25日, 14時00分

Match

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