ここまで2勝2敗で10位の大宮は、3月19日開催の明治安田生命J2第5節で19位の栃木とのアウェイゲームに挑んだ。J2のアウェイゲームで、節目の通算100勝目を目ざす一戦でもある。
先発は前節からひとり変更があった。出場停止が明けた浦上が右CBに戻る。サブには石川が今シーズン初めてメンバー入りした。
キックオフの前から、大宮のファン・サポーターの声援がスタジアムに響く。アウェイの地まで駆けつけてくれた彼らと一体になって、勝利をつかみたいところだ。
試合の入りは悪くなかっただろう。2分、栗本が右サイドのスペースへパスを送ると、柴山がカットインして左足でフィニッシュへ持ち込んだ。序盤の大宮は中長距離のパスを効果的に使い、相手のハイプレスを回避しながらゴールへ迫っていった。
27分には自陣深くから持ち出した小島が、最前線中央へ縦パスを通す。相手DFがクリアしきれなかったボールを、中野がアンジェロッティへつなぐ。背番号19は左足ワンタッチシュートで狙ったが、惜しくもGKの正面を突いた。その後も中野とアンジェロッティが、立て続けに好機を得る。
守備陣も奮闘する。37分、相手CKからのミドルシュートを、笠原が弾き出す。39分には右サイドの背後を突かれるが、相手のシュートは笠原が冷静に処理する。41分にはCBの間でヘディングシュートを許すものの、これはバーに救われた。
スコアレスのまま後半に突入し、迎えた58分に相馬監督が動く。柴山と中野が下がり、泉澤と室井が投入される。2トップはアンジェロッティと室井となり、2列目の左に泉澤が入り、高柳が左から右へサイドを変えた。
64分、泉澤のワンタッチパスに反応して、室井が左サイドのオープンスペースでボールを受ける。そのままペナルティエリア内へ持ち込んで右足を振り抜くが、DFにブロックされた。
DFラインの背後を狙う室井の動きは、さらに相手守備陣を慌てさせる。66分、泉澤のスルーパスに反応してペナルティエリア内へ侵入し、相手DFと交錯する。しかし、PKとはならなかった。
交代選手の投入で攻撃を活性化させた大宮は、70分にスコアを動かす。右ショートコーナーの流れで、岡庭が右サイドからクロスを入れる。攻め残っていた袴田がヘディングで折り返すと、アンジェロッティが左足ボレーで蹴り込んだ。前節の決勝点を思い起こさせる連携だった。
1-0とした大宮は、守りに入ることなく試合を進めていく。しかし79分、岡庭が自陣でボールを奪われ、ミドルシュートを決められてしまった。さらに81分、栗本の笠原へのバックパスを相手にチャージされ、ボールは無情にもゴールに転がっていく。わずか3分間で、試合を引っ繰り返されてしまった。
1点を追いかけることになり、85分に2枚替えが行なわれる。アンジェロッティに代わって河田が、栗本が退いて富山が起用される。2トップは河田と室井となり、富山が2列目右サイドに入る。この交代に伴って、高柳がボランチへポジションを下げる。富山と室井は、数分後にポジションを入れ替えた。
アディショナルタイムに入る直前から、袴田が流れのなかで上がっていく。袴田は最終的にゴール前に残り、河田、富山の3人がクロスボールに備える。
左右にボールを動かしながらゴール前へクロスを送り込み、跳ね返されてもセカンドボールを回収して攻め続けた。90+2分には高柳が退き、石川がピッチに立つ。栃木の守備を力ずくでもこじ開けようとしたが、4分のアディショナルタイムを経て1-2のまま試合は終了した。
前半から自分たちでボールを保持し、シュートへ持ち込む場面を作り出した。落ち着いたボール回しで相手の規制をくぐり抜け、自陣からしっかりとビルドアップしていく場面もあった。アタッキングサードで、アタッカー陣が距離感良く連動した。
シーズン開幕から5試合を終えて、ポジティブな要素を見つけることはできる。あとは、試合内容を結果に結びつけられるか。ホームに帰る次節の戦いぶりに注目したい。
(総評:戸塚啓)
選手・スタッフコメント
監督 相馬 直樹
たくさんのサポーターの方に栃木まで来ていただき、ありがとうございました。アウェイでも本当にたくさんの方が一緒に戦ってくれたのですが、一緒に喜ぶことができず、申し訳ないですし残念です。
アウェイでしっかりと勝つこと、勝ち続けていくことなど、我々にはまだまだやらなければいけないことがたくさんあると感じるゲームになってしまいました。
栃木は栃木のスタイルがあって、我々はしっかりボールを動かすところと、背後、縦を意識したなかで、立ち上がりからお互いの特徴が出たゲームだったと思います。
試合全体としては、我々の狙いを出せた部分もありましたが、前半は足元が多くなってしまった時間帯もありました。後半を含めて背後をまた意識し直したことで、後半は押す時間が長かったと思いますし、そのなかで最終的にはCKの流れから先に点を取ることができて、そこまでは良かったと思います。
ただ、やはりどこかで1点を守りたいという意識が、自分も含めて働いてしまったかなと思います。今シーズン、我々はチャレンジャーとして戦うなかで、やはりアウェイで勝点3を取るためには90分間チャレンジし続けなければ難しいと思いますが、どこかで少しうまくやろうではないですが、そういった部分が出てしまったかと思います。パワーダウンしてしまった部分を含めて、まだまだチームとして成長しなければいけません。
こうして来てくれるサポーターの皆さんと一緒に勝利を喜ぶためにも、最後までチャレンジし続けて、そして一緒に勝点3を取る、一緒に喜ぶ、そこを目指して次のホームゲームに臨みたいです。
MF 39 泉澤 仁
自分が出る前は、ボールを持てる時間は長かったですが、そこからなかなか良い崩しがなかったので、もう少し良い崩しができればいいなと思いながら試合を観ていました。ピッチに入ってからは、最後の打開のところと、ボールをもらって自分のところに相手を集めてほかの選手をフリーにさせることを意識してプレーしました。
今日は自滅してしまったゲームだと思いますし、個々の能力を上げることに尽きると思います。もう3敗してしまいましたが、昇格するには勝たなければいけないので、得点を多く取って勝てるようにしたいです。
次はホームゲームになりますが、前節の磐田戦でもNACKは良いスタジアムだなとあらためて感じながらプレーしていましたし、サポーターの皆さんの力は本当に大きいので、次も一緒に戦ってもらえたらと思います。
MF 32 高柳 郁弥
前半は自分たちが優位なペースで進められる時間が多かったなかで、自分も含めて得点につなげることができなかったのは反省点だと思います。後半は相手のペースになって自分たちの時間が少なくなりましたが、良い時間帯で点が取れました。ただ、そこで守りに入ってしまったので、もう少し自分たちが攻撃的な姿勢を見せていればまた違ったかなと思いますし、そこは反省として次に生かしていきたいです。
起用してもらっている以上は、自分自身も結果にこだわらなければいけないと思っています。今日はゴールにこだわってプレーしたのですが、点を決めることができませんでしたし、チームを勝利に導くプレーができなかったので、本当に反省しています。
個人として、攻撃面でチャンスを作ること、自分自身がチャンスでゴールを決めることにはもちろんこだわらなければいけないですし、今日のような試合を勝ち切れるようにするためにも、自分がチームのために何ができるかのを考えながらプレーできるように、また1週間準備したいと思います。
FW 10 河田 篤秀
交代で入ったときにもう時間があまりなかったので、戦術をどうするかというよりも、とにかくボールに向かって頑張ってどうにかするということだけ考えていました。
失点の仕方にダメージもあるかと思いますが、失点する前からすごいピンチはなかったものの、効果的な試合の運び方はできてなかったなと思いますし、熊本戦との展開に似ているとは思いませんが、ピッチで選手たちが改善しなくてはいけないという部分は一緒かなと思います。
一番はやはりコミュニケーションで、練習から声掛けを増やしていく必要があると思います。ある程度の声掛けはあるのですが、良いときだけではなく、悪いときや苦しいときにどうするかが大事ですし、今日の1失点目のあとなど、もっと声掛けがあっても良いと感じます。
Facts
主審 | 佐藤 誠和 |
|---|---|
副審 | 数原 武志, 津野 洋平 |
第4の審判員 | 竹田 和雄 |
入場者数 | 6,038 |
湿度 | 37% |
ピッチ状態 | 全面良芝 |
気温 | 12.4°C |
天候 | 晴、無風 |
Kickoff time | 2023年3月19日, 14時00分 |