大宮 vs 仙台 — Match Report

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大宮 vs 仙台

明治安田J2リーグ

第15節

5連戦の最後となる明治安田J2第15節は、2位の仙台を迎えてのホームゲームだ。
今節は首位・千葉と4位・今治の対戦も組まれているため、3位の大宮を含め、上位4チームが勝点を奪い合う格好となる。上位に踏みとどまるためにも、国立競技場を埋めた約5万人の大観衆の前で千葉に勝利した前節の意味を深めるためにも、2連勝で過密日程を終えたい。
スタジアムは最高の熱気に包まれた。チケットは完売、観衆は11,250人。ウォーミングアップから力強いチャントが鳴り響き、熱い声で選手たちを鼓舞する。「いわゆる6ポイントマッチで連勝できたら最高じゃないですか。気合いが入りますね」と語っていた小島は、士気が高まる雰囲気に「スタジアムの盛り上がりがすごかったので、疲れてるはずなんですけど、意外と走れました」と振り返った。
ここ8戦負けなしと絶好調の仙台との一戦は、予想通り難しく、息つく余裕もない展開で進んだ。開始直後から武田の正確なセットプレー、オナイウのロングスローからゴールを脅かされたが、高い集中力で跳ね返す。右ウイングバックで2試合連続先発出場となった関口も、1対1の場面で身体を張って侵入を許さなかった。
仙台の攻撃を凌いだ16分、大宮は最初の決定機を先制点に結びつけた。ゴール前へ走り込んだ下口がガブリエウのロングパスをファビアン・ゴンザレスにつなぎ、そこに豊川と泉が絡む。泉が低く鋭いパスを入れると、下口が落とし、小島が左足のアウトサイドでフィニッシュ。GK林が懸命に弾いたが、素早く反応したゴンザレスが右足で叩き込んだ。出場停止明けの背番号9が「ゴールでもアシストでも、どんな形でもいいからチームの力になりたかった」との思いで決めた意地の一発だ。
リードを奪った大宮は、極端に構えることなく、小島と谷内田を中心に落ちついてパスを回す。危ない位置にボールが入ったときはガブリエウや市原が抜群の存在感を見せて、シュートまで持ち込ませない。左CBの下口も闘志を前面に守備を引き締めた。
勢いが増す追加点は31分。左サイドを駆け上がった泉のクロスをカプリーニがボレーで叩く。一度はGKに防がれたが、自ら拾って折り返すと、ファーサイドにゴンザレスが飛び込み、こぼれ球に反応した豊川が2戦連発となる豪快なシュートでネットを揺らした。
2点リードで迎えた40分以降は攻め急がず、機を見て前へ出る。ガブリエウがインターセプトで仙台の攻撃を封じるなど守備に綻びは見えず、危なげない展開でハーフタイムとなった。
後半開始直後、大宮はゴンザレスがアクシデントに見舞われる。交代出場した杉本がカプリーニと並びシャドーの位置に入り、豊川が最前線に立った。すると、その直後に前線3人のコンビネーションに関口が絡み早速CKをつかむなど、上質な攻撃のクオリティは変わらない。
その後は、1点を狙って前へ出てくる仙台の攻撃を受けつつ、要所は締める。そして一度ボールを奪い返すと、杉本、泉、豊川が一気に前線へ出て行く。60分にはカプリーニに代えて和田を投入。「内容的に先発した選手たちがゲームを作ってくれていたので、それを継続しつつ、『2-0が一番危ない』と言うから、そこだけは気をつけたいと思った」と語った和田と小島がピッチ中央で試合をコントロールし、谷内田は1列前にポジションを上げ、より攻撃に比重を置いたプレーを見せた。
ポストを叩いた武田のシュートにヒヤリとさせられる場面もあったが、粘り強い守備で対応。ピンチを凌いだガブリエウと市原は、守り切った直後に互いの健闘を称え合った。
両ゴール裏から熱い声援が続く中、刻々と試合時間が減っていく。大宮は谷内田がCKから見せ場を作り、直後のスローインを受けた杉本の高速クロスを豊川がゴールに押し込む。だが、これはオフサイドの判定。ブロックを築いて耐えながらも、3点目を奪いに行く姿勢は崩さない。
歓喜の3点目は76分。豊川、泉との連係で小島がポケットに侵入して、マイナス方向に丁寧なラストパス。ゴール前に走り込んだ谷内田が技巧的トラップで相手を外し、右足で優しくゴールに流し込んだ。
大宮は試合終盤も攻撃の手を緩めない。交代出場の藤井、カットインから泉、運動量の落ちない小島がゴールに迫る。ボールを保持される時間は多くなったものの、ゴール前ではガブリエウがことごとく相手ボールを弾き返し、魂のスライディングでシュートすら打たせなかった。
結局、試合は3-0でタイムアップ。大宮は前節の千葉に続いて強敵の仙台も撃破し、最高の形で連戦の最後を締めた。試合後の長澤監督は「強度だけは譲らないという信念は、少しずつだけど前進している」と選手たちを称えつつ、それでも「まだ中盤戦ですから」と気持ちを引き締めた。
選手たちの多くも同じ。千葉と仙台を下した自信と手応えを口にしながら、次の戦いを見据えていた。価値ある連勝に浮かれることなく、頂点を目指す大宮の戦いは続く。
(総評:粕川 哲男)
選手・スタッフコメント
MF 41 谷内田 哲平
結果を見ればすごく良い試合でしたし、前半でうまく2点取れて、後半は苦しい時間もあったんですけど、全員で耐えて追加点を取れたという完璧な試合だったと思います。 個人的にはけっこうミスもあって前半あまり納得したプレーができていなかったので、後半は結果をプレーで残せたということはポジティブにとらえています。 前節の国立で出場できなかった悔しさを持ちながら今日のピッチに立ちましたし、まずはチームが勝つことを第一優先にしながらプレーしていましたけど、その中でゴールという結果が残せて良かったです。 ゴールシーンはロッカーに戻ったあとに映像で見たら意外と落ち着いていたなと思いました。実際はあまり落ち着いてなかったんですけど、練習でやっていることが出た感じです。なかなか結果を出せていなかったので、ゴールという結果をサポーターの前で決められたということはすごくうれしいです。 上位相手に2連勝しましたけど、相手が首位だからとか相手が強いからとかではなくて、僕たちはつねにいつもどおり戦っています。今日の勝ちは次節の藤枝戦がより大事になってくるので、そこに向けて全員で準備していきたいなと思います。アウェイでなかなか勝てていないことがチームとしての課題でもあるので、とにかく最初から襲いかかれるように、また準備していきたいなと思います。
監督 長澤 徹
今日も11,000人以上のサポーターの方が集まってくれて、笑って帰っていただけるので、ホッとしています。ありがとうございました。 最終スコアは3-0でしたが、序盤はデュエルの攻勢から少し入られてコーナーキックから続く展開があって、そこで先に点を取られていたらまた別の展開になっていたと思います。ターニングポイントとしてあそこをよく耐えたというか、しっかりとオーガナイズしてしっかりとディフェンスできたところがポイントだったと思います。 この5連戦、使いっぱなしでよく頑張ってくれた3バックの選手たちは、序盤は目が合うまでに少し時間がかかったかなという印象ですが、そこは想定内でした。その時間帯を過ぎてからは、ボールを展開さえできればチャンスまで持っていくことができていたので、選手たちも落ちついてプレーしていたと思います。 (前半は)しっかりと得点できましたが、仙台はすごいパワーを持っているので、後半も先手を取らないといけないという中で、3点目を取れたことが勝負を決定づけたかなと思っています。 最初に言ったように、点差ほど差のあるゲームではなく、どっちに転んでもおかしくなかったととらえていますけど、選手たちはロッカーでもハーフタイムも「強度だけは絶対負けない」と全員が言っていたので、そこのプライドを感じたゲームでした。
DF 37 関口 凱心
前節は1発目をなかなかガツンといけなくて前半が良くなかったので、今日は前半から飛ばしてやろうと思って必死に食らいつく気持ちでやっていました。前半から襲いかかるというのを頭の中でイメージしていたので、それが良い方向にできたかなと思っています。 千葉戦の経験は大きかったですし、自分の中でうまく整理して今日の試合に臨めたので、そこは非常に良かったと思います。千葉戦、仙台戦と勝利できましたけど、まだ1位になっていないので、まずはしっかり1位になって、そして1位をそのまま維持をするというのが一番良いと思うので、そこを目指してやっていきます。 今日の勝利で1位との勝点差を縮められたことがうれしいですし、この勢いのままいければ良いなと思いますけど、まずは一戦一戦しっかりと戦って、勝ちを積み重ねることができたら良いなと思います。 前節の国立も今日のNACKも本当にいつもサポーターの皆さんの熱い応援があるので、それに選手たちは応えないといけないですし、ものすごい後押しがもらえるので、これからもぜひスタジアムで応援お願いします。
FW 9 ファビアン ゴンザレス
今季ここまでケガなどもあって苦労しましたけど、このゴールに至るまでに自分のやれることをやってきて、今日こういう大切な試合でゴールを決めることができて、とてもうれしく思っています。ケガはサッカーではどうしても起こりうることだと思っていますけど、ただそういうところにとらわれず、自分のやれることを続けていけば努力は報われると思っています。 今日は前半の立ち上がりは少し苦労してしまいましたけど、そういった苦しい状況でも自分たちは耐えることができると分かっていましたし、自分たちのチームはクオリティが高い選手がそろっているので、彼らがいればチャンスは絶対に来ると思っていました。 チームの力になりたいという思いはいつも持っていますし、得点だけでなくどんな形であれチームの力になれるようにいつも準備しています。ここから得点を重ねて、チームの力になれればと思っています。次の藤枝戦に向けてまたしっかりと準備をしていきたいと思います。

Facts

主審

今村 義朗

副審

川崎 秋仁, 千葉 直史

第4の審判員

宗像 瞭

入場者数

11,250

湿度

68%

ピッチ状態

全面良芝

気温

19.5°C

天候

曇、弱風

Kickoff time

2025年5月10日, 14時00分

Match

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