明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド EAST-Bグループ 第12節
2026.4.25 [SAT] 14:00
藤枝サ
藤枝

- 65' 真鍋 隼虎
1
-
1
0
前半
0
1
後半
1
3
PK
5
大宮

- 82' カプリーニ
試合経過
より意識したい“つながる意識”。リベンジを果たし、力強く前へ

明治安田J2・J3百年構想リーグ地域リーグラウンドは、残り7試合。EAST-Bグループで5位につける大宮は、3位・藤枝のホームに乗り込み、第12節を戦う。
前々節は松本に1-4で敗れ、前節は磐田に逆転負けした大宮としては、ここが踏ん張りどころ。これ以上、いわきの独走を許してはいけない。磐田戦後、宮沢悠生監督は2連敗に悔しさを見せながらも、「自分たちがやっていることを信じて、2つの強烈なダブルパンチを自分たちの成長につなげられると信じて、選手たちには顔を上げてほしいと伝えた」という。
ホームで行われた藤枝との前回対戦は1-2の敗戦だった。敵地でしっかりとリベンジを果たせれば、ここからもう一度、力強く前へ進むことができる。
藤枝は現在2連勝中。最後まで粘り強い戦いを続け、岐阜と甲府に1点差で競り勝っている。[3-4-2-1]の布陣をベースに、推進力のある中村優斗、大宮との前回対戦では2得点を決めた松木駿之介[直田1.1]あたりが果敢に仕掛けてくる。2試合連続得点中の真鍋隼虎、技巧的なドリブルからチャンスを創出する浅倉廉、展開力と決定力を備えた三木仁太などにも注意が必要だろう。
惜敗した前回のホームゲームでは、先制点と追加点を許し、人数をかけてゴール前を固めた藤枝に一矢報いたが、勝点3を手にすることはできなかった。同じ轍を踏むことなく、試合を優位に進めるためには、先手を取ることが大事だ。
また、先制はしたものの後半に流れをつかめなかった前節・磐田戦を教訓とし、選手同士がつながることで厳しい時間帯を耐える意識も必要だろう。暑さが増しつつある中、選手たちの真価が問われる一戦となる。
(文:粕川哲男)
前々節は松本に1-4で敗れ、前節は磐田に逆転負けした大宮としては、ここが踏ん張りどころ。これ以上、いわきの独走を許してはいけない。磐田戦後、宮沢悠生監督は2連敗に悔しさを見せながらも、「自分たちがやっていることを信じて、2つの強烈なダブルパンチを自分たちの成長につなげられると信じて、選手たちには顔を上げてほしいと伝えた」という。
ホームで行われた藤枝との前回対戦は1-2の敗戦だった。敵地でしっかりとリベンジを果たせれば、ここからもう一度、力強く前へ進むことができる。
藤枝は現在2連勝中。最後まで粘り強い戦いを続け、岐阜と甲府に1点差で競り勝っている。[3-4-2-1]の布陣をベースに、推進力のある中村優斗、大宮との前回対戦では2得点を決めた松木駿之介[直田1.1]あたりが果敢に仕掛けてくる。2試合連続得点中の真鍋隼虎、技巧的なドリブルからチャンスを創出する浅倉廉、展開力と決定力を備えた三木仁太などにも注意が必要だろう。
惜敗した前回のホームゲームでは、先制点と追加点を許し、人数をかけてゴール前を固めた藤枝に一矢報いたが、勝点3を手にすることはできなかった。同じ轍を踏むことなく、試合を優位に進めるためには、先手を取ることが大事だ。
また、先制はしたものの後半に流れをつかめなかった前節・磐田戦を教訓とし、選手同士がつながることで厳しい時間帯を耐える意識も必要だろう。暑さが増しつつある中、選手たちの真価が問われる一戦となる。
(文:粕川哲男)
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選手コメント
磐田戦は、前半と後半でまったく違うゲームになったと思います。前半は相手を圧倒して、本来であれば2、3点取るべきでした。しかし、それができず後半に相手のストロングを出させてしまい、自分たちがマネジメントできなかったせいで逆転されてしまいました。2失点目に関しては必ず修正しないといけないと感じていますが、時間はあるので、藤枝戦までにしっかり改善したいと思います。
カウアン(ディニース)には将来性があり、見込みもあると思います。今はまだ大宮のサッカーに慣れている段階かもしれませんが、徐々に馴染みつつあります。つねに前向きな選手ですし、努力もしているので、これからが楽しみです。真面目に頑張る性格ですし、日本人選手とも積極的にコミュニケーションを取っているので、楽しみな後輩です。
次節で戦う藤枝のストロングはカウンターで、ディフェンスのシステムが確立されているという強みもあります。そういったチームに対して、自分たちもストロングを出す必要があります。難しい試合になると思いますが、これまでに出た課題を日々の練習で修正し、勝点3を取れるように取り組んでいきたいです。
カウアン(ディニース)には将来性があり、見込みもあると思います。今はまだ大宮のサッカーに慣れている段階かもしれませんが、徐々に馴染みつつあります。つねに前向きな選手ですし、努力もしているので、これからが楽しみです。真面目に頑張る性格ですし、日本人選手とも積極的にコミュニケーションを取っているので、楽しみな後輩です。
次節で戦う藤枝のストロングはカウンターで、ディフェンスのシステムが確立されているという強みもあります。そういったチームに対して、自分たちもストロングを出す必要があります。難しい試合になると思いますが、これまでに出た課題を日々の練習で修正し、勝点3を取れるように取り組んでいきたいです。
連敗中ですが、大事なのは下を向かないことです。1日1日の練習や、目の前のワンプレーの質にもっとこだわらなくてはいけないですし、熱量を込める必要も感じています。結果を変えることはできないので、しっかり受け止めて、日々成長するしかありません。練習を見ても下を向いている選手はいなかったので、もっともっと要求し合って、お互いに高め合っていければと思います。
成長段階にある選手が多いので、声掛けは意識しています。ただ、簡単に教えすぎるのもその選手の身にならないと思うので、うまく気づかせたり、プレーで見せたりというのは心掛けています。道から外れすぎないように気を配るとか、言われたとおりにやるだけにならないように注意するとか、その選手に合った声掛けをしています。
大枠としてチームのやり方はありますが、試合中に相手がどう対応してきているかとか、体力的にどうかとか、状況によって判断は変わってきます。そこは、実際にピッチに立ってプレーしている選手の責任になる。勝負の世界で、本当にその判断で大丈夫なのか。学生年代はそれでOKというプレーでも、プロは結果がすべて。結果の責任をワンプレーワンプレーで背負いつつも、ただ責任に押しつぶされてチャレンジしないのはよくないので、バランスを保ちながらチームを勝たせられるか。そんな選手が一番なので、介入しすぎず、僕自身も伝えることで気づけるところがあるので、一緒に成長している感じです。
毎試合アウェイまであれだけ多くのファン・サポーターの方々は来てくださっているので、藤枝から一緒に笑って帰れるように、しっかり準備したいと思います。
成長段階にある選手が多いので、声掛けは意識しています。ただ、簡単に教えすぎるのもその選手の身にならないと思うので、うまく気づかせたり、プレーで見せたりというのは心掛けています。道から外れすぎないように気を配るとか、言われたとおりにやるだけにならないように注意するとか、その選手に合った声掛けをしています。
大枠としてチームのやり方はありますが、試合中に相手がどう対応してきているかとか、体力的にどうかとか、状況によって判断は変わってきます。そこは、実際にピッチに立ってプレーしている選手の責任になる。勝負の世界で、本当にその判断で大丈夫なのか。学生年代はそれでOKというプレーでも、プロは結果がすべて。結果の責任をワンプレーワンプレーで背負いつつも、ただ責任に押しつぶされてチャレンジしないのはよくないので、バランスを保ちながらチームを勝たせられるか。そんな選手が一番なので、介入しすぎず、僕自身も伝えることで気づけるところがあるので、一緒に成長している感じです。
毎試合アウェイまであれだけ多くのファン・サポーターの方々は来てくださっているので、藤枝から一緒に笑って帰れるように、しっかり準備したいと思います。
前回の藤枝戦はベンチスタートだったので、先発で出られるチャンスがあれば、どんどん仕掛けて最終ラインを下げるようなプレーを見せたいです。また、藤枝はゴール前に人数を割いて守ってくることも考えられるので、2列目、ボランチ、ディフェンスラインともつながりながら、コンビネーションもまじえて崩していければと思います。
縦にガンガン仕掛けるのが自分の特長ですが、それだけに頼っていると攻撃が単調になると思うので、中央に切れ込んでワンツーを使うとか、自信のある左足を生かすなど、攻撃のバリエーションを増やすことに挑戦するべきだと感じています。特に今シーズンは縦を消してスピードに乗らせないようにしてくるチームが増えているので、カットインしたり、あえて縦に勝負したり、相手のイヤがるプレーを出していきたいです。
もちろん苦しい時間帯、うまくいかないときもあると思うので、そのときは全員でボールを奪う守備や、ゴールを守る守備をする必要があります。僕はディフェンスの選手なので、まずは失点ゼロで抑えることを意識しています。試合中ハプニングが起きたときの対応など、まだまだ足りないところがあるので、チーム戦術と個人戦術の両方を上げていくことで、勝点を積み上げていければと思います。
ここから連戦になりますが、試合が続くこと自体は得意というか、あまり疲れません。キツいときのほうが体の無理がきくタイプなので、しっかり寝て、しっかり食べて、という体調管理だけを意識しています。(磐田戦で)ようやく初アシストできましたが、もっともっと数字を残せるように、ここからギアを上げていけるように頑張りたいです。
縦にガンガン仕掛けるのが自分の特長ですが、それだけに頼っていると攻撃が単調になると思うので、中央に切れ込んでワンツーを使うとか、自信のある左足を生かすなど、攻撃のバリエーションを増やすことに挑戦するべきだと感じています。特に今シーズンは縦を消してスピードに乗らせないようにしてくるチームが増えているので、カットインしたり、あえて縦に勝負したり、相手のイヤがるプレーを出していきたいです。
もちろん苦しい時間帯、うまくいかないときもあると思うので、そのときは全員でボールを奪う守備や、ゴールを守る守備をする必要があります。僕はディフェンスの選手なので、まずは失点ゼロで抑えることを意識しています。試合中ハプニングが起きたときの対応など、まだまだ足りないところがあるので、チーム戦術と個人戦術の両方を上げていくことで、勝点を積み上げていければと思います。
ここから連戦になりますが、試合が続くこと自体は得意というか、あまり疲れません。キツいときのほうが体の無理がきくタイプなので、しっかり寝て、しっかり食べて、という体調管理だけを意識しています。(磐田戦で)ようやく初アシストできましたが、もっともっと数字を残せるように、ここからギアを上げていけるように頑張りたいです。
メンバー
スターティングメンバー
GK 31 栗栖 汰志
DF 16 森 侑里
DF 2 永野 修都
DF 3 鈴木 翔太
DF 25 中村 涼
MF 17 岡澤 昂星
MF 14 三木 仁太
MF 13 中村 優斗
MF 7 松木 駿之介
MF 8 浅倉 廉
FW 11 真鍋 隼虎
控えメンバー
GK 21 ジョーンズ レイ
DF 4 中川 創
DF 22 久富 良輔
MF 15 杉田 真彦
MF 23 梶川 諒太
MF 26 河本 大雅
FW 9 矢村 健
FW 20 久保 征一郎
FW 24 山﨑 絢心
監督
槙野 智章
スターティングメンバー
GK 24 トム グローバー
DF 37 関口 凱心
DF 5 ガブリエウ
DF 88 西尾 隆矢
DF 22 茂木 力也
MF 8 カウアン ディニース
MF 33 和田 拓也
MF 11 カプリーニ
MF 45 山本 桜大
MF 14 泉 柊椰
FW 20 日髙 元
控えメンバー
GK 1 笠原 昂史
DF 3 加藤 聖
DF 19 尾崎 優成
DF 34 村上 陽介
MF 6 石川 俊輝
MF 7 小島 幹敏
MF 15 中山 昂大
MF 27 松井 匠
FW 23 杉本 健勇
監督
宮沢 悠生
試合詳細
|
|
|
|---|---|---|
| 10 | シュート | 7 |
| 8 | GK | 9 |
| 5 | CK | 6 |
| 8 | 直接FK | 12 |
| 2 | 間接FK | 1 |
| 0 | PK | 0 |
試合データ
主審
中川 愛斗
副審
篠藤 巧
副審
松本 康之
第4の審判員
山村 将弘
入場者数
4,996人
天候
晴、弱風
ピッチ状態
全面良芝
気温/湿度
20℃/40%
カプリーニのゴールで追いつきPK戦で勝利
明治安田J2・J3百年構想リーグEAST-Bグループの第12節、大宮は藤枝とのアウェイゲームに臨んだ。ホームでの前回対戦は、守りを固める相手に苦しんで悔しい敗戦を喫した。今節はリベンジマッチである。最後までチャレンジ精神を失わず、3試合ぶりとなる勝点3を持ち帰りたい。
15日間で5試合を消化する過密日程を前に、宮沢監督は選手をローテーションする可能性も示唆した。実際、この日は前節の磐田戦からスタメン3人を変更。加藤聖、小島、中山に代えて、茂木、カウアン・ディニース、和田を起用。今季初先発のカウアンと和田を中盤に置いて、勝利を目指した。ケガで戦列を離れていた尾崎も、大宮加入後初めてメンバー入りした。
試合開始早々、大宮はセットプレーからいきなり決定機をつかんだ。自ら得たFKをカプリーニが短くつなぎ、和田を経て泉がゴール前に山なりのロングボールを送ると、そこに茂木がフリーで走り込んだ。しかし、頭でとらえたシュートはGKの正面を突き、先制点とはならなかった。
9分、CKがファーサイドまでこぼれて鈴木にゴールを脅かされたが、これは外側からサイドネットを揺らすミスに助けられる。さらに6分後、右サイドを浅倉に突破されてピンチを迎えたが、これも精度を欠いたフィニッシュにより、トム・グローバーに見せ場は訪れなかった。
やや押し込まれた序盤を耐えると、大宮にもリズムが出始める。それでも23分、サイドチェンジから右サイドを割られ、クロスボールに飛び込んだ真鍋にポストを叩くヘディングシュートを放たれた。直後、関口が果敢なドリブルで縦にボールを運び、抉ってからのクロスを泉が頭で狙ったが、ボールはわずかに左に流れてスコアは動かない。
両チームとも中盤での寄せが早く、どちらが先手を取るのか。緊迫した展開の中で相手のプレッシングをかわしたカプリーニがサイドを変えると、左SBの茂木が前へ。泉のクロスはクリアされたが、続けて山本のパスからカプリーニが右足を振ってCKをつかむ。カプリーニの右からのCKに応えたのは茂木。頭で合わせ、続けてガブリエウが飛び込んだが、わずかに届かず。ともに決め手を欠いた前半は、ゴールレスで45分を戦い終えた。
後半の立ち上がり、大宮はカウンターとCKから続けてピンチを迎える。低くて速いシュートはトムが右手で弾き、CKからのヘディングシュートはガブリエウが魂のクリア。さらにゴール前への侵入を許し絶体絶命と思われたが、ここはトムのセーブと身体を張った茂木のディフェンスでボールをかきだした。
主導権を握れないまま迎えた56分、ゴール前でのFKは茂木が右足で狙ったが壁に阻まれた。ゴールは奪われていないがゴールに近づくこともできず、時間が過ぎていく。
すると65分、ビルドアップのミスをカバーできず、中央を割られて真鍋に先制点を決められてしまう。3分後、山本のクロスに飛び込んだ日髙のシュートは枠を越え、直後に日髙が見せた左サイドからの鋭い仕掛けも、ゴールには結びつかなかった。
宮沢監督は72分に動き、和田と日髙に代えて小島と杉本を投入。カウンターを警戒しつつパスが回るようになった大宮は、徐々にセカンドボールも拾えるようになる。76分には左サイドから仕掛けた泉が、得意のカットインから右足を振ったが、枠をとらえることはできなかった。
79分にはカウアンと泉に代えて、中山と加藤聖を送り込む。疲れの見える藤枝を相手にボールを持てるようになり、相手ゴール前でのプレーが増え始める。そして迎えた82分、左サイドで杉本から落としのパスを受けた加藤聖が、精度の高いアーリークロスを送る。ファーサイドまで流れたボールに走り込んだカプリーニが、力強い右足で同点ゴールをもぎ取った。
大宮は、そこから攻めた。小島がボールをつなぎ、山本がスペースを突き、杉本は正確なポストプレーを披露。ガブリエウとの交代で大宮デビューを果たした尾崎は、最終ラインで手を叩いて仲間を鼓舞した。追いついて迎えたPK戦では1番手のカプリーニがパネンカを決めたあと、加藤聖、中山、山本、杉本の5人全員が成功。目指した勝点には「1」届かなかったが、今季初のPK戦勝利を収めた。
試合後、宮沢監督は「選手全員が今必要なものが何かを共有して、すばらしい相手に対して粘り強く戦い、カプリーニのゴールが生まれた。これは偶然じゃない。選手たちを称えたいと思います」と試合を振り返った。カプリーニは「自分たちは90分で勝つことを目指しています。ここから連戦になりますが、1試合1試合勝ち切ることを意識して、日ごろの練習から取り組んでいきたいです」と前を向き、大宮で記念すべき第一歩を記した尾崎は、「僕は別に何も……。チームのみんなが頑張って走って、点取って、守ってくれたので、もっと貢献できるように次の試合から頑張りたい」とコメントした。
大宮の次節は4日後、甲府を迎えてのホームゲームだ。
(文:粕川哲男)
15日間で5試合を消化する過密日程を前に、宮沢監督は選手をローテーションする可能性も示唆した。実際、この日は前節の磐田戦からスタメン3人を変更。加藤聖、小島、中山に代えて、茂木、カウアン・ディニース、和田を起用。今季初先発のカウアンと和田を中盤に置いて、勝利を目指した。ケガで戦列を離れていた尾崎も、大宮加入後初めてメンバー入りした。
試合開始早々、大宮はセットプレーからいきなり決定機をつかんだ。自ら得たFKをカプリーニが短くつなぎ、和田を経て泉がゴール前に山なりのロングボールを送ると、そこに茂木がフリーで走り込んだ。しかし、頭でとらえたシュートはGKの正面を突き、先制点とはならなかった。
9分、CKがファーサイドまでこぼれて鈴木にゴールを脅かされたが、これは外側からサイドネットを揺らすミスに助けられる。さらに6分後、右サイドを浅倉に突破されてピンチを迎えたが、これも精度を欠いたフィニッシュにより、トム・グローバーに見せ場は訪れなかった。
やや押し込まれた序盤を耐えると、大宮にもリズムが出始める。それでも23分、サイドチェンジから右サイドを割られ、クロスボールに飛び込んだ真鍋にポストを叩くヘディングシュートを放たれた。直後、関口が果敢なドリブルで縦にボールを運び、抉ってからのクロスを泉が頭で狙ったが、ボールはわずかに左に流れてスコアは動かない。
両チームとも中盤での寄せが早く、どちらが先手を取るのか。緊迫した展開の中で相手のプレッシングをかわしたカプリーニがサイドを変えると、左SBの茂木が前へ。泉のクロスはクリアされたが、続けて山本のパスからカプリーニが右足を振ってCKをつかむ。カプリーニの右からのCKに応えたのは茂木。頭で合わせ、続けてガブリエウが飛び込んだが、わずかに届かず。ともに決め手を欠いた前半は、ゴールレスで45分を戦い終えた。
後半の立ち上がり、大宮はカウンターとCKから続けてピンチを迎える。低くて速いシュートはトムが右手で弾き、CKからのヘディングシュートはガブリエウが魂のクリア。さらにゴール前への侵入を許し絶体絶命と思われたが、ここはトムのセーブと身体を張った茂木のディフェンスでボールをかきだした。
主導権を握れないまま迎えた56分、ゴール前でのFKは茂木が右足で狙ったが壁に阻まれた。ゴールは奪われていないがゴールに近づくこともできず、時間が過ぎていく。
すると65分、ビルドアップのミスをカバーできず、中央を割られて真鍋に先制点を決められてしまう。3分後、山本のクロスに飛び込んだ日髙のシュートは枠を越え、直後に日髙が見せた左サイドからの鋭い仕掛けも、ゴールには結びつかなかった。
宮沢監督は72分に動き、和田と日髙に代えて小島と杉本を投入。カウンターを警戒しつつパスが回るようになった大宮は、徐々にセカンドボールも拾えるようになる。76分には左サイドから仕掛けた泉が、得意のカットインから右足を振ったが、枠をとらえることはできなかった。
79分にはカウアンと泉に代えて、中山と加藤聖を送り込む。疲れの見える藤枝を相手にボールを持てるようになり、相手ゴール前でのプレーが増え始める。そして迎えた82分、左サイドで杉本から落としのパスを受けた加藤聖が、精度の高いアーリークロスを送る。ファーサイドまで流れたボールに走り込んだカプリーニが、力強い右足で同点ゴールをもぎ取った。
大宮は、そこから攻めた。小島がボールをつなぎ、山本がスペースを突き、杉本は正確なポストプレーを披露。ガブリエウとの交代で大宮デビューを果たした尾崎は、最終ラインで手を叩いて仲間を鼓舞した。追いついて迎えたPK戦では1番手のカプリーニがパネンカを決めたあと、加藤聖、中山、山本、杉本の5人全員が成功。目指した勝点には「1」届かなかったが、今季初のPK戦勝利を収めた。
試合後、宮沢監督は「選手全員が今必要なものが何かを共有して、すばらしい相手に対して粘り強く戦い、カプリーニのゴールが生まれた。これは偶然じゃない。選手たちを称えたいと思います」と試合を振り返った。カプリーニは「自分たちは90分で勝つことを目指しています。ここから連戦になりますが、1試合1試合勝ち切ることを意識して、日ごろの練習から取り組んでいきたいです」と前を向き、大宮で記念すべき第一歩を記した尾崎は、「僕は別に何も……。チームのみんなが頑張って走って、点取って、守ってくれたので、もっと貢献できるように次の試合から頑張りたい」とコメントした。
大宮の次節は4日後、甲府を迎えてのホームゲームだ。
(文:粕川哲男)
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監督コメント
苦しい試合が続いていた中で、今日、90分を通して自分たちが見せなければいけないリアクションを全員で共有して、本当にチャレンジャーとして最後まで戦ってくれたことがこの勝点につながったと思います。選手たちを誇らしく思います。
チームが成長していくために、結果を出すために必要だと思い、前節からのメンバー変更を決断しました。5連戦になる中で、できるだけ多くの選手たちをピッチに送り込んで、自分たちが今まで本当に積み上がってきているのか、自分がチャレンジしている中で選手たちが表現できるかというところを考えた中で、戦術的なところは控えますが、この決断に至りました。
絵に描いたような前半ではなかったのですが、その中でも選手たちがピッチ内で話しながら、自分たちが今勝点を取るために必要なものは何かというところを、全員が頭を整理して共有して、来てくださっているファン・サポーターの方に勝点を届ける、必死になって自分たちの姿勢をもう一度見せるというところを90分間を通してやってくれたことに関しては、今日は一つの成果が出たのではないかと思います。
ずっと試合を握り続けていて、前半は本当にすばらしい試合をしていたのに勝点3をすべてを取りこぼすというような試合もあったので、その中で選手たちが、今自分たちに必要なものは何かというところを全員で共有して、本当にすばらしい相手に対して自分たちが粘り強く戦って、カプリーニのゴールが生まれて、それは偶然ではないと思いますし、今日は選手たちを讃えたいと思います。ただ、5連戦で残り4連戦があるので、今まで自分たちが失敗してきたものに対してしっかりチャレンジしながら、今勝点3を積み上げるために必要なことを判断しながら、選手たちとともに4連戦を戦い抜いていきたいと思います。
チームが成長していくために、結果を出すために必要だと思い、前節からのメンバー変更を決断しました。5連戦になる中で、できるだけ多くの選手たちをピッチに送り込んで、自分たちが今まで本当に積み上がってきているのか、自分がチャレンジしている中で選手たちが表現できるかというところを考えた中で、戦術的なところは控えますが、この決断に至りました。
絵に描いたような前半ではなかったのですが、その中でも選手たちがピッチ内で話しながら、自分たちが今勝点を取るために必要なものは何かというところを、全員が頭を整理して共有して、来てくださっているファン・サポーターの方に勝点を届ける、必死になって自分たちの姿勢をもう一度見せるというところを90分間を通してやってくれたことに関しては、今日は一つの成果が出たのではないかと思います。
ずっと試合を握り続けていて、前半は本当にすばらしい試合をしていたのに勝点3をすべてを取りこぼすというような試合もあったので、その中で選手たちが、今自分たちに必要なものは何かというところを全員で共有して、本当にすばらしい相手に対して自分たちが粘り強く戦って、カプリーニのゴールが生まれて、それは偶然ではないと思いますし、今日は選手たちを讃えたいと思います。ただ、5連戦で残り4連戦があるので、今まで自分たちが失敗してきたものに対してしっかりチャレンジしながら、今勝点3を積み上げるために必要なことを判断しながら、選手たちとともに4連戦を戦い抜いていきたいと思います。
選手コメント
スタメンで試合に出れるまでに時間がかかりましたが、自分の良さは多少出すことができたと思います。自分が日本に来てからサポートしてくれたファン・サポーターの方、スタッフ、チームメートに感謝しています。彼らのサポートがなければ自分はここに立てていないですし、自分がプレーで恩返しできた部分はあるのかなと思います。
自分の持ち味は、アグレッシブなプレーやセカンドボールの奪い合いだと思っています。また、今日の試合のようにあまりゴールチャンスがない試合でも、自分ができるだけエリアの近くまで行って足を振る回数を増やしたいですし、いいコンビネーションから相手の警告を誘発したシーンがありましたが、ゴールに近い位置でFKを得ることができたのは、自分たちの日頃の練習の成果、積み重ねだと思います。
今日は90分間で勝利することができなかったので、自分たちがしっかり勝ち切るためにも、これから連戦になりますが、トレーニングで自分たちのミスを修正してまた次の試合に臨みたいと思っています。
自分の持ち味は、アグレッシブなプレーやセカンドボールの奪い合いだと思っています。また、今日の試合のようにあまりゴールチャンスがない試合でも、自分ができるだけエリアの近くまで行って足を振る回数を増やしたいですし、いいコンビネーションから相手の警告を誘発したシーンがありましたが、ゴールに近い位置でFKを得ることができたのは、自分たちの日頃の練習の成果、積み重ねだと思います。
今日は90分間で勝利することができなかったので、自分たちがしっかり勝ち切るためにも、これから連戦になりますが、トレーニングで自分たちのミスを修正してまた次の試合に臨みたいと思っています。
自分たちがやりたいことを相手がやらせてくれないという試合が続いているので、そういう展開になるだろうなと思っていましたし、前半は(西尾)隆矢や(茂木)力也と、「こういう展開をゼロで終えたら絶対に俺らの流れが来るから」と話していました。危ないシーンもありましたが、後ろの選手の認識ではある程度想定内の展開かなと思います。失点は少しもったいなかったと思いますが、たらればで言えば、あの失点がなければ普通に90分で勝ち切れたゲームかなという、ゲームプラン的にはある程度思いどおりに持っていけたかなと思います。
交代選手が入ってくるタイミングで流れが来ることはある程度想定していましたし、そこで追いついてくれたのは代わった選手の力なので、本当にありがたいと思います。
ボールをつなげない時間もあるだろうし、プレスがハマらない時間もあるとは思うのですが、「ゼロで終えられれば俺らのゲームだから」ということはずっと後ろの選手に話していて、そこに関してはかなり体現できたのかな思います。
カウアンは練習中もコミュニケーションを取るのが上手ですし、人間的にもすごくしっかりしている選手なので、心配はしていなかったです。試合を積み重ねていけば、日本のサッカーに慣れるというのもそうですし、その中でカウアンの良さも出していける、能力のある選手だと思います。
交代選手が入ってくるタイミングで流れが来ることはある程度想定していましたし、そこで追いついてくれたのは代わった選手の力なので、本当にありがたいと思います。
ボールをつなげない時間もあるだろうし、プレスがハマらない時間もあるとは思うのですが、「ゼロで終えられれば俺らのゲームだから」ということはずっと後ろの選手に話していて、そこに関してはかなり体現できたのかな思います。
カウアンは練習中もコミュニケーションを取るのが上手ですし、人間的にもすごくしっかりしている選手なので、心配はしていなかったです。試合を積み重ねていけば、日本のサッカーに慣れるというのもそうですし、その中でカウアンの良さも出していける、能力のある選手だと思います。
得点シーンは、味方の強みを生かしたプレーだったと思います。
(加藤)聖はすごくいい選手でクロスが上手なので、それを信じて自分が入っていってうまく決め切ることができました。利き足ではない右足でのシュートでしたが、練習で数多くのゴール前のシチュエーションでトレーニングをしています。自分が得意としていない右足でもゴールを決め切って、今日はPKで勝つことできて良かったです。
PK戦は、もともとパネンカをするようなタイプではないですが、試合が終わって呼ばれたときに一番目のキッカーだと言われたので、チームの士気を高めようと思って蹴りました。
今日の試合もそうですが、自分たちは90分間で勝つことを目的としてやっていて、今日はピッチ上でそれを多少見せることはできたと思います。ただ、ここから連戦になってくるので、1試合1試合、勝つことをつねに意識して、日頃の練習から励んでいきたいと思います。
相手の厳しいマークもありましたが、相手が自分たちを阻止しようとしてくるのはDFとして当然の行為だと思います。自分からすると、逆にファウルをしてくれたほうが自分はもっと勢いがついて、もっともっと前に行こうとする気持ちが高ぶるので、そういった意味では、試合の中でのシチュエーションですし、起きても仕方がないことだと思っています。
(加藤)聖はすごくいい選手でクロスが上手なので、それを信じて自分が入っていってうまく決め切ることができました。利き足ではない右足でのシュートでしたが、練習で数多くのゴール前のシチュエーションでトレーニングをしています。自分が得意としていない右足でもゴールを決め切って、今日はPKで勝つことできて良かったです。
PK戦は、もともとパネンカをするようなタイプではないですが、試合が終わって呼ばれたときに一番目のキッカーだと言われたので、チームの士気を高めようと思って蹴りました。
今日の試合もそうですが、自分たちは90分間で勝つことを目的としてやっていて、今日はピッチ上でそれを多少見せることはできたと思います。ただ、ここから連戦になってくるので、1試合1試合、勝つことをつねに意識して、日頃の練習から励んでいきたいと思います。
相手の厳しいマークもありましたが、相手が自分たちを阻止しようとしてくるのはDFとして当然の行為だと思います。自分からすると、逆にファウルをしてくれたほうが自分はもっと勢いがついて、もっともっと前に行こうとする気持ちが高ぶるので、そういった意味では、試合の中でのシチュエーションですし、起きても仕方がないことだと思っています。

今、自分たちが築き上げていこうとしているプレースタイルは、リスク管理さえできれば、ずっと相手を押し込んで、ボールを保持しながら、やりたいことができるスタイルです。ただ、そこでちょっとでもサボってしまったり、コミュニケーションが不足していたり、正しいポジションが取れていなかったりすると、ゴール前まで持ち込まれる可能性も十分ある。ファン・サポーターの方々にワクワクしてもらえるサッカーは何かを突き詰めると、襲いかかる姿勢や、自分たちがアクティブに動く姿勢だと思います。それと同時に勝点3を取るという使命を果たすためには、リスクマネジメントは絶対に徹底していかなければいけない部分です。
5連戦を迎える前に、強度を維持するための良い準備をするのは当然だと思います。また選手をローテーションすることも、もちろん考えています。強度の高いチームはたくさんあって、松本、いわき、甲府など、自分たちと変わらない強度でプレーしていたチームもあります。強度はもちろん大事ですが、強度に加え、自分たちが今積み上げているものは何なのかというところも忘れずにやっていきたいと思っています。夏場や連戦になると、強度だけでは苦しい時間帯が出てくるので、そんなときに準備してきたものを出せるのか。あるいは、出せなかったときには何が足りなかったのか。その基準がないと、このハーフシーズンがムダに終わってしまうので、一つひとつの目安や基準は作っています。
前回の藤枝戦とはまったく異なる90分+アディショナルタイムが始まると思います。槙野監督がやってきているものが見えますし、攻守にわたってデザインされているというのがスカウティングを見た第一印象です。その中で、自分たちの直近の課題をどう修正して、積み上げてきているものをいかに出せるか。藤枝相手に表現できるメンバーを選ぶつもりですし、ケガから戻ってくる選手も数人出てきてほしい。結果を残せていないことで悔しさも苦しさもありますが、変わろうとしている選手もいます。また、矢印が他人に向いている選手はいないので、自分がうまく選手たちの勇気、勇敢なプレーを引き出せるようにフォローしていきたいと思っています。