明治安田J2リーグ 第31節
2025.9.27 [SAT] 19:00 ヤマハ

磐田

  • 10' ヤン ファンデンベルフ
  • 14' グスタボ シルバ
  • 90+7' マテウス ペイショット
3 - 4
2 前半 1
1 後半 3

大宮

  • 45+2' カプリーニ
  • 46' オリオラ サンデー
  • 57' オリオラ サンデー
  • 67' カプリーニ
試合経過
監督コメント
監督 宮沢 悠生
まだ合流して間もないですが、トレーニングをとおして長澤前監督が作り上げてきた、真面目で意志のあるチームだということをすごく感じています。そこに自分が入って、自分が出せる、持ち込めるものが何か、考えて準備してきたものを、短い時間ではありましたがこの期間の中で落とし込むことができました。

選手たちには、自分たちは狩りに行こうと、自分たちがボールを狩りに行く、その姿勢、基本原則を理解して、それをみんなでピッチの上で体現しようということを確認しました。

磐田は、しっかりボールをつないだりポゼッションをしてくるチームという印象がありますが、自分たちが武器としていきたいものと相手が目指すサッカーはマッチすると思うので、勇気を持って挑んでいきたいと思います。

まずは今週の磐田戦、来週の仙台戦までに、自分たちの目指す方向性をみんなで共有して、その次の週は試合がないのでその期間中にさらにしっかりとトレーニングをして、残りの試合に挑んでいきたいと思っています。

磐田戦はアウェイですが、たくさんのサポーターの皆さんが駆けつけてくれると聞いています。サポーターの皆さんには、選手たちと共有した姿勢や戦い方であったり、自分たちがこれから大事にしたい魂、メンタリティを常に出し続けて、そこに自分たちのサッカーが乗ってくるように約束したいと思います。
選手コメント
シーズン開幕から攻撃自体はいい手応えを感じていて、その中で自分が試合に出るときも出ないときもそうなのですが、やはりみんなが一つの方向を向いて進めていますし、そういったこともあって前節は得点につなげることができたと思います。停滞していた時期もあったかもしれないですが、しっかりと得点を量産するというところでは、今はチームの一体感がより出ていると思います。勝利に結びついていないところもありますが、アジャストしなければいけない細かい部分、ディテールをしっかりと直すことができれば、勝利につながると思います。

開幕当初に自分たちがチームとして見せた形はかなり良かったと思いますし、そのときと同じ状態に戻さなければいけません。今は少しもったいない失点が重なってしまっていますが、開幕当初であれば自分たちがリードを守り切れていましたし、やはりそれができないと自分たちが掲げているJ1という目標には到達できないので、しっかり修正して勝利につなげられればと思います。

次はアウェイゲームになりますが、まずは応援に来てくれるサポーターの皆さんが笑顔で帰れるように、自分たちが今まで以上にやることを徹底して、自分たちに対していいイメージをまた持ってもらいたいと思います。しっかりと今まで以上のものを出してまた順位を上げて、自分たちが昇格できるようにやっていきたいです。

磐田はクオリティの高い選手がいっぱいいて、しっかりしているチームというイメージです。ただ、自分たちも勝点を欲していますし、アウェイであってもやはり勝点3が欠かせない大事な試合になるので、そこに向けて準備をしています。

残り10試合が大事になる、その中で何ができるかということをチームとしても話をしてきた中で、今自分たちは連敗しています。自分たちがすべきことはやはりディテールのところで、どこまで自分たちで細部まで詰められるかが大事になってきます。今やっているものをもっと出さなければいけないですし、それが自分たちが勝利への道に戻る一番の手段だと思います。自分たちが掲げている目標に対して、しっかりとたどり着けるようにやっていきたいです。
ストライカーである以上、僕が得点を取らなければチームは勝てないと思いますし、前半戦のように自分が結果を残しているときはチームも勝てていたので、自分が結果を残して絶対チームを勝たせるという気持ちでやっていくしかないと思っています。

チームとして勝利をつかむために、より一人ひとりがプレーのディテールにこだわって、失点シーンでも一人ひとりがやれることがなかったかと言ったらもっとあったと思いますし、攻撃のところでも足を止めないとか最後まで選択肢をシューターに作るとか、ちょっとしたことかもしれないですが勝負を分けるのはそういうところなので、そこにこだわってチームとしてやっていかなければいけないと思っています。

磐田は、勝点も順位も近いチームで絶対に勝たなければいけないですし、今は苦しい状況ではありますが、直接対決なので勝てば上に行けるという部分では、チームとして勢いに乗れる試合だと思います。残りの1試合1試合、自分たちの持っている力をすべて出し切って、ゲームに挑んでいきたいと思います。

相手はサイドのアタッカーが強烈なイメージで、サイドバックの攻撃参加も積極的なので、まずそこで簡単にクロスを上げさせないことや、そこに簡単にボールを入れさせないことは大事になってくると思います。強度は自分たちの武器としているものですし、絶対に譲ってはいけないので、強度では上回らなければいけないと思っています。

自分がピッチに立つ意味というのは、ゴール前で違いを作るところだと思いますし、攻守においてハードワークをして献身的にプレーするところだと思うので、そういった面でチームを勝利に導けたらと思っています。

チーム全員が今の立ち位置に満足していないですし、残り1試合1試合、目の前の1試合、目の前の相手に勝つということを意識しなければいけないですし、上位対決も残っていて自力で上に行けるチャンスはまだまだあると思うので、その1試合に向けてどれだけ全員が準備できるかが大事だと思います。
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 三浦 龍輝
DF 4 松原 后
DF 5 江﨑 巧朗
DF 38 川口 尚紀
DF 52 ヤン ファンデンベルフ
MF 6 金子 大毅
68'
MF 7 上原 力也
77'
MF 16 グスタボ シルバ
68'
MF 39 角 昂志郎
77'
MF 71 倍井 謙
FW 9 渡邉 りょう
77'

控えメンバー

GK 1 川島 永嗣
DF 2 川﨑 一輝
77'
DF 3 森岡 陸
MF 18 井上 潮音
68'
MF 25 中村 駿
77'
MF 33 川合 徳孟
77'
MF 79 ブラウン ノア 賢信
FW 11 マテウス ペイショット
68'
FW 20 佐藤 凌我

監督

ジョン ハッチンソン

スターティングメンバー

74'
61'
74'

控えメンバー

74'
77'
61'
74'

監督

宮沢 悠生
試合詳細
11 シュート 18
10 GK 5
3 CK 7
14 直接FK 14
0 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

御厨 貴文

副審

田尻 智計

副審

柳岡 拓磨

第4の審判員

堀 善仁

入場者数

12,315人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

26.3℃/50%
圧巻の逆転勝利で宮沢監督の初陣を飾る
宮沢悠生監督が率いる“新生・大宮”は、明治安田J2第31節で磐田と対戦した。

今季初の3連敗を受けて長澤徹監督を解任するという決断、リーグ戦も残り8試合での監督交代劇が、どんな変化を引き起こすのか。宮沢監督の下での準備期間は2日と短かったが、勝利を目指す姿勢は同じ。現在8位の大宮は、勝点1差の7位・磐田に勝利して、一つでも順位を上げたい。

「狩りに行こう。ボールを、相手を、そして勝点を、みんなで狩りに行こう」(宮沢監督)という言葉を受けた試合の立ち上がり、大宮は積極的な姿勢を見せた。カプリーニが思い切ってロングシュートを狙い、ボールをサイドに散らしながらゴールを目指した。

しかし、最初のCKから先制点を奪われてしまう。グスタボ・シルバのシュートは笠原が弾き出したが、右からの上原のキックをヤン・ファンデンベルフに頭で押し込まれた。さらに4分後、今度はペナルティエリア内でパスをつながれ、倍井のアウトサイドのクロスをシルバに頭で流し込まれた。

2点のリードを許した大宮は、25分過ぎから立て続けに決定機を創る。それでも、ゴールには届かない。豊川が放ったフィニッシュは相手に防がれ、カプリーニのFKに合わせた村上のヘディングは右に外れ、関口のラストパスに反応したオリオラ・サンデーの左足シュートは枠をとらえられず、サンデーとのワンツーから抜け出した豊川の右足シュートはクロスバーを越えた。

さらに35分、泉が左サイドをドリブルで駆け上がり中央へパス。豊川の丁寧な落としをカプリーニが右足で狙ったが、GK三浦の好セーブに阻まれた。41分には小島のCKをカプリーニが受け、ゴール前へクロスを入れる。そこに飛び込んだ福井が相手ともつれながら狙ったが、これも三浦に弾かれた。

それでも前半のアディショナルタイム、ようやく磐田のゴールネットが揺れる。シルバのボール奪取で攻撃に転じると、関口がアーリークロスを入れる。これを相手GKがこぼすと、詰めていたカプリーニが左足で押し込んだ。ようやく1点を返した大宮は、後半に望みをつないでハーフタイムを迎えた。

後半開始早々、大宮は見事なカウンターから同点に追いつく。アルトゥール・シルバの縦パスに反応した関口が一気に右サイドを駆け上がり、ゴールライン近くまで侵入して折り返す。ここに走り込んだサンデーが、左足でプッシュして試合を振り出しに戻した。

完全に息を吹き返した大宮は、さらに前へ出る。57分には左サイドの泉が起点となり、下口、シルバ、カプリーニが小気味よくパスをつなぐと、ゴール前でマーカーを外したサンデーが落ちついてゴール左隅に逆転ゴールを流し込んだ。

その後、大宮は確実にボールを保持し、磐田に形を作らせない。61分には豊川に代えて杉本を起用し、攻撃の勢いを加速する。すると6分後、観衆の度肝を抜くスーパーゴールが飛び出した。

相手の縦パスをカットした福井のプレーから。シルバが村上に繋ぎ、村上の縦パスを受けた杉本がカプリーニとパス交換。杉本のパスを受けたカプリーニは、ワンタッチ後に前方を見ると、思い切って左足を振り抜く。前半のうちから見せていたゴールに向かう果敢な姿勢が、センターライン手前からの超ロングシュートとなって4点目に結びついた。

終盤、反撃に出てきた磐田に対して、大宮は選手交代をまじえながら時計の針を進める。74分に藤井と津久井、4分後にはファビアン ゴンザレスと和田がピッチに送り込まれた。そこからは激しく攻守が入れ替わり、両ゴール前での攻防が続く。89分、杉本のパスを受けた津久井のカウンターは実らず、1点差に詰め寄られるゴールも許したが、最後まで粘り強く戦い、アウェイで歓喜のタイムアップを迎えた。

試合後、2得点のサンデーと宮沢監督は揃って長澤前監督への感謝を口にしている。そうした思いも力に変えて、前へ進むのみだ。生まれ変わった大宮は、4試合ぶりとなる勝点3を磐田から持ち帰った。次節の相手は仙台。2試合続けてアウェイで、J1昇格争いのライバルと対戦する。

(総評:粕川 哲男)

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監督コメント
監督 宮沢 悠生
準備期間が短い中で、トレーニングすることもほぼなかったのですが、その中で選手たちがオープンマインドで僕が求めたことを90分プラス7分を含めてやってくれたことを、非常にうれしく思っています。

私たちは昇格組なので、選手たちにも「自分たちはチャレンジャーだ」と話をして臨みました。ここ数試合は惜しい試合が続いてたと思うのですが、何かを失わないようにではなくて、自分たちはチャレンジャーでこんなにいい位置にいるので、どんどん狩りに行くイメージを持って戦おうと選手たちには伝えました。積極的に、ミスしてもいい、ミスは自分が責任を背負うからボールを狩りに行く姿勢を見せたいと、それが一番のテーマでした。

選手はとても真面目で、やはりテツさん(長澤前監督)が作り上げたモラルのあるチームだなということをすごく感じました。ただ、選手たちも心苦しい日々が続いてたと思います。それでも、自分のことを少し受け入れてくれている印象もあったので、もしかしたら今日の試合で何かできるのではないかという思いはありました。

ハーフタイムに話をしたのは、まずはいい部分が出ているから続けようと。絶対にチャンスは来るから、相手は自分たちを怖がってなのかリスペクトしてなのかもしれないですが、ロングボールを蹴っていたので、そのロングボールはしっかり対応しようと。また、サイドチェンジするのは相手の意図だったと思うのですが、自分たちはボールに対して集中したいので、それを防ぐために今やっていることをもっと正確に、もっと勇気を持ってやることを姿勢として伝えました。
選手コメント
今日はまずしっかりと勝ち切るという気持ちで試合に入りました。チームが勝つことが一番うれしいですが、自分はFWなので点を決めないといけないので、自分が点を取るイメージを持って入りましたし、チームが勝つために頑張りたいと思っていました。点を取ることができてすごくうれしかったです。

磐田に勝てたことはすごく大きいと思いますし、ここ3試合負けていたのでこの試合が大事なことは分かっていましたし、今日しっかり勝つことで自分たちの気持ちやモチベーションがもっと上がると思っていました。宮沢監督が言っていることを自分たちがしっかりとできるようになればもっと上に行けると思うので、自分たちはしっかり集中して勉強して、サポーターの皆さんたちに喜んでもらえるように頑張ります。

自分は大宮に来てから本当にいろいろなことを教えてもらったので、たくさん勉強になりましたし、いろいろな人と話をしてきました。ここまで自分の中ではパフォーマンスはあまり悪くなかったと思っていますし、点が取れないことが悔しかったのですが、今日はひさしぶりになりましたけど2点取りましたし、まだまだいけるという感覚もありました。残り7試合もどうしたら自分のゴールが増えるかを考えて、今年の目標を達成できるように頑張ります。

今日は2ゴールでしたけど、自分はFWとして次の試合も点を取らなければいけないと思っていますし、次の試合も勝たないといけないので、仙台戦も今日みたいにしっかり走ってチームが勝つように頑張ります。
すごくエキサイティングしたゲームでしたし、本当は4-2で終われればベストでしたけど、4-3になってしまったというのはまだまだ自分たちの力不足なところだと思いますけど、修正できる点だと思います。今大事なことは結果ですし、勝点3を持ち帰れたということにしっかりフォーカスして、次また勝点3取れるようにやっていきたいなと思います。

ボールに圧力いくところや失った後のプレッシングのことだったりというのは練習で宮さん(宮沢悠生)がしっかり提示してくれていましたし、まずはそれを体現しようと思ってやっていました。ポイントポイントで僕たちにうまく提示してくれたので、それを実行することを意識してやっていて、あとはそれぞれの想いや自分の強みがすごく出たゲームかなと思います。

ムラ(村上陽介)も(福井)啓太も(関口)凱心も自分の特長を出してやっていますし、1失点はあると思ってゲームの中で声をかけていましたけど、崩れなかったのはやはりこのチームの強さだと思います。自分がもっともっと支えてあげられる力があればいいですけど、まだまだ力不足ですし、今日は攻撃陣に助けられたので攻撃陣にすごく感謝したいなと思います。

僕は(長澤)徹さんを男にしたかったですし、それが僕の大宮に来たミッションでした。その中で、今日この苦しい状況を皆さんが支えてくれて、みんなで勝点3取れましたし、若い選手たちがすごく闘っていたのでそういうプレーにも胸を打たれましたし、今日のゲームがまた僕らの新しい形として徹さんに届いたかなという思いもありました。ピッチに入った時に徹さんと宮さんの幕をサポーターの皆さんが掲げていたことがすごくうれしかったですし、ここからやるんだという強い気持ちやいろいろな感情が自分の中で飛び出てきて、最後涙として出てしまいました。

まだまだ僕たちは航海中なので、もう一個上のステージに船を進めれるように、もう一回皆さんと一緒になって戦っていきたいですし、あと7試合もう一回自分たちの強みを存分に出して立ち向かっていきたいなと思います。

この一勝で何かを手にしたわけではないですし、まだまだ僕たちは上に食らいついていかないといけない立場なので、自分自身もチームとしてもいろいろな感情をここにしっかり置いて、次の仙台戦に向かって歩んでいかないといけないですし、本当に大事なのは勝った試合の次なので、西大宮に帰ってしっかりトレーニングしたいなと思います。
今までやってきたサッカーと根本のところは変わっていないと思いますけど、細かいシステムのところなどは多少違うところもあるので、立ち上がりは少し全体としてうまく入れなかったかなと思います。うまく盛り返せたので良かったですが、次はもっと立ち上がりからうまく合わせられるように、もう一回練習からしっかりやりたいと思います。

個人的には絶対あの選手にやらせないという強い思いは表現できたのではないかなと思いますけど、やはり失点したという結果が残ってしまいましたし、終了間際にも失点しているので、3失点はしっかり反省したいと思います。ただ、勝って反省できることはすごくいいことだと思うので、次につなげていきたいと思います。

3連敗している中でアウェイにこれだけのサポーターが来てくれて、そこは結果で返すしかないと思っていたので、そこは一つ返せてよかったなと思います。

本当に結果で評価される世界だと思うので、後半はいいサッカーができましたし、それをいかに結果につなげられるかで本当に評価は全部変わってくると思います。とにかく自分も無失点にこだわって、今日もセットプレーでチャンスもあったのでそこを決め切るところとか、とにかく目に見える結果で貢献したいなと思っています。
フォトギャラリー

(写真:早草 紀子)

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