明治安田J2リーグ 第14節
2025.5.6 [TUE] 16:00 国立

千葉

  • 23' 石川 大地
1 - 2
1 前半 1
0 後半 1

大宮

  • 5' 豊川 雄太
  • 53' オウンゴール
試合経過
監督コメント
相手は無双で首位を走っているチームなので、比較的穴もなく、勝つイメージもしっかり持ちながらゲームを進めてくるので、我々としてはスキを与えずに、ゲームなので入っていくチャンスや打撃を与えるチャンスは必ず出てくるので、どういう局面で打撃を与えられるのかという部分は共有してゲームに入っていこうと思っています。

千葉は、ここ2試合はターンオーバーをしてメインメンバーを温存させているように予想しているので、いつもの常勝しているメンバーが入ってくるんだろうなとは思っています。サイドアタックの特長はスピードで、田中和樹選手は京都で一緒にやっていますが、自分の能力を最大限に生かしているなと思ってとらえています。

選手の成長というのは、指導者の仕事とかではなくて環境だと思います。本当に勝負がかかった中に立って勝たねばならないというときになったら、誰でもハードワークします。その試合の設定をどうするかということは僕の仕事なのですが、既存の選手たちは去年落としてしまうともう生きていけない状況でしたし、そういう危機感の中でやってきた既存の選手たちと、その状況を知って今年ジョイントしている選手たちで、ゲームやサッカーに対するマインドセットを指導者としてはしっかり発信していくのですが、結局は選手のとらえ方次第かなと思っています。

国立競技場という舞台で、たくさんの観客の前で試合ができるということは、選手にとってはすばらしいことですし選手冥利だなと思います。この環境を作ってくれた千葉の皆さんにも、本当に感謝しています。ただ、すばらしいゲームを構成するのが我々の責任なので、しっかりとできる準備はしていきたいと思っています。
選手コメント
首位を走っているチームとの戦いなので、勢いを止めたいですし、優勝するためにはこのゲームは落とせないと思っています。

千葉は、インテンシティが高くてサイドに速い選手もいて、サイドアタックがすごく強度がある印象を持っています。でも、僕らもベースのところを大事にしていますし、インテンシティの高さはリーグでも上の方だと思っているので、まずはそこで負けないことと、自分はサイドの選手なのでサイドで質的な優位を作ることができればゲームは持っていけるのかなと思っていますし、負けられないなと思っています。

国立開催は、どちらかというと楽しみという方が強いです。もちろん緊張もすると思いますし、声も通らなかったりで普段とは違う環境だと思いますが、自分としてはもっともっと高いレベルでやりたいというのがあって、高いレベルにいけばいくほど大舞台での勝負というか、たくさんの観客がいる中でプレーすることが多くなると思うのでそこは楽しみですし、逆にそれで浮足立ってしまうような選手だとなかなか上にはいけないのかなという気持ちもあるので、責任感とやりがいを持ってプレーしたいです。

試合を重ねるごとに相手に対策されている感じもあって、「左サイドを消せば」というような相手の空気感も感じるので難しいところではありますが、でもドリブラーは対策されてからが一番の見せどころだと思っているので、対策されて止まるようなドリブラーはドリブラーではないので、そこはプライドと責任を持って、左サイドを突破するという仕事を回数多く、質高くこなして得点につなげていければと思っています。
過去の試合のことは気にしていないので、今は次の試合に向けてしか考えていないですし、次の試合をどう勝つかだけを考えています。

プレーの中で改善すべきことは試合ごとに出てきますし、その中でチャレンジすることであったりリスクを取ってプレーしていかなければいけないと思うので、安全に安全にやるのではなくというところは意識しています。もちろん試合の状況もあるので、そのときの判断がとても大事になってくると思いますし、そういった部分は前提です。

チームとしてシーズンのスタートダッシュはよかったと思いますが、ずっと簡単に勝てるとも思っていなかったですし、難しい試合も続くだろうし負けることもあると思っていました。ただ、勝点を取れた試合もありましたし、一人ひとりが自分にフォーカスして自分に厳しくやっていかなければいけないと思います。それは自分自身もそうですし、誰がどうとか誰のせいとかではなくて、チームワークと自分に矢印を向けるということが、この先の戦いでも非常に重要ですし成長する上でも大事なことだと思います。

国立での試合で普段と何かが変わるわけではないですが、サポーターの皆さんもたくさん入ってくれると思いますし、注目度のある試合だと思うので、しっかり勝点3を取れるようにやりたいと思います。

富山戦は悔しい引分けでいろいろな状況もあって、勝点1ではありますがスタジアムが一体となって取ることができたと思います。サポーターの皆さんにはいつも本当にパワーをもらっていますが、国立にも一人でも多くの方に来ていただきたいですし、それが僕たちのパワーになると思います。勝って一緒に国立で喜ぶことしか考えていないです。ぜひ大宮側のスタンドを埋めてください!
メンバー

スターティングメンバー

GK 19 ホセ スアレス
DF 2 髙橋 壱晟
DF 24 鳥海 晃司
DF 13 鈴木 大輔
DF 15 前 貴之
78'
MF 6 エドゥアルド
20'
MF 44 品田 愛斗
MF 7 田中 和樹
90+5'
MF 14 椿 直起
78'
FW 20 石川 大地
FW 29 カルリーニョス ジュニオ

控えメンバー

GK 23 鈴木 椋大
DF 28 河野 貴志
MF 67 日高 大
78'
MF 5 小林 祐介
MF 10 横山 暁之
20'
MF 38 吉田 源太郎
MF 18 杉山 直宏
FW 17 林 誠道
78'
FW 9 呉屋 大翔
90+5'

監督

小林 慶行

スターティングメンバー

84'
84'
66'
75'
84'

控えメンバー

84'
84'
84'
66'

監督

長澤 徹
試合詳細
13 シュート 8
8 GK 7
7 CK 5
15 直接FK 10
0 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

谷本 涼

副審

松井 健太郎

副審

内山 翔太

第4の審判員

國吉 真吾

入場者数

49,991人

天候

雨、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

16.8℃/76%

HIGHLIGHT

国立決戦でGK笠原が好守連発、首位を撃破
明治安田J2第14節は、首位を走る千葉に挑む一戦。女子WEリーグの同カードで熱戦が繰り広げられた後、同会場でJリーグの試合を行う、国立競技場でのダブルヘッダー開催だ。天候には恵まれず雨模様となったが、約5万人の大観衆の前で上位対決に臨んだ。

試合の立ち上がりは、前節同様に勢いを見せた。開始2分、相手がクリアし損ねたボールから、泉が試合のファーストシュート。続けて押し込み、4分に杉本のミドルシュートで右CKを得た。この最初のCKで、チームは仕掛けた。浮き球をゴール前に送るのがセオリーだが、カプリーニはエンドライン沿いにパスを転がし、小島が中央へフリック。意表を突かれた相手の足が止まる中、豊川が中央から右足のグラウンダーシュートを流し込み、価値ある先制点を決めた。ゴールの勢いもあり、攻勢が続いた。

15分、カプリーニが敵陣でボールを奪うと、杉本を経由してパスを受けた豊川が相手2人に挟まれる格好から抜いてファーサイドへシュート。ポストをかすめるように右に外れた。21分には泉の左CKをガブリエウが頭で折り返し、カプリーニがボレーシュート。しかし、追加点は奪えず、明確な優位を築く前に、首位の強さを知らされた。

23分、一度は押し返した場面だったが、ボールホルダーにプレッシャーをかけられず、サイドの数的不利を突かれ、左からのクロスをヘディングで決められてしまった。ここからは相手の攻勢が続く。29分にも同様に左のクロスからヘディングシュートを打たれてGK笠原が好セーブ。34分にはカウンターから強烈なシュートを打たれたが、再びGK笠原がチームを救った。

耐える時間が続く中、38分の相手の直接FKも笠原が弾き飛ばした。前半は相手のサイド突破に苦しめられた。対応に苦しんだ関口は「椿選手を止めるタスクがあったのに、1対1で抜かれるシーンがあった。1対1(の強さ)で勝負しているので悔しさしかない」と振り返った。

しかし、この時間をしのいだ意味が大きかった。和田が「前半はミスマッチが多くて押し込まれたけど、前半は修正しきれないから(豊川)雄太に戻って(自陣を埋めて)と言った。うちのチームはハーフタイムで修正してくれる」と振り返ったように、後半は、3バックから4バックに変更。マークが明確になり、ズルズルと押し込まれる展開はなくなった。

そして、53分にチャンスをモノにした。自陣クリアのこぼれ球の競り合いから小島がボールを拾い「来なかったら打とう、運べば相手が(中央に)寄って、味方が空くと思った」と、自陣からペナルティアークまで長い距離を一人で運んで、相手に的を絞らせずにカウンターアタック。右に開いたカプリーニがラストパスを受けてシュート性のクロスを送ると、相手のオウンゴールが生まれ、再びリードを得た。

守備は少しずつ安定感を増したが、それでも69分には密集地帯から逆サイドへの展開を許してピンチ。GK笠原の好守に救われた。その後、72分には相手のCKがファーサイドに流れたところからクロスを入れられ、ゴールに押し込まれたが、相手選手が手を使ってボールを触っており、ファウルの判定でノーゴール。さらに相手選手が2枚目の警告で退場、数的優位となった。

終盤は、相手に押し込まれる時間帯もあったが、全員でゴールを死守。途中から急きょ右SBを務めた藤井も「ビックリしたけど、落ちついてやれた。国立で1対1を止めて歓声が聞こえて気持ちよかった」と奮闘。最後は、クロスから打たれたヘディングシュートを笠原がキャッチしてタイムアップ。激闘の末に勝利を収めた。

国立の大舞台で首位を撃破したが、歓喜の余韻に浸る時間はない。次節は、中3日で迎えるホームゲームで、2位の仙台と対戦する。もう一つ、連続して上位をたたくための準備に取り掛かる。

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監督コメント
今日は50,000人近くの人が入ってくれて、大宮からも8,000人近くのサポーターが来てくれたと聞きました。笑って帰ってもらえるので、ホッとしています。

ゲームの方は、総括的には少しウチに運があったかなというゲームでした。すばらしい立ち上がりで入っていって、デザインしたセットプレーで一つ取ってゲームを進めたのですが、その後にトヨ(豊川雄太)がもう一発持ってきたのですが、決定機を外すと流れ反転してしまうので、今の千葉の本当の力をそこから少し引き出したような形になった前半でした。逆に言ったらよく耐えたなというところで帰ってきて、あとはもう後半は最初からリスク取ると決めていたので、後ろの人数を減らして前に行って打ち合いをやりましょうということを、全体で考えて出ていきました。

試合はアディショナルタイムを入れて98分だったのですが、今日は96分で勝負をつけるという形で元々話をしていました。先手必勝でいきながら96分で、実際には今日は98分でしたが、それで勝負するということに関して、いろいろな状況ありましたが、選手たちは焦らずにしっかりと勝利だけを目指してよくやってくれたと思います。

今日のミーティングで話したのですが、去年の今頃ではこのような状況はまったく想像できない中で戦っていて、彼らの勇気とか勇敢さが今このポジションに彼らを導いているので、さらにRBらしく、「ハードワークは才能に勝る」という言葉が私が原さんと一緒にザルツブルグ行ったときにロッカーに書いてあったのですが、今日もその言葉を渡して、しっかりと彼らもそれを体現してくれたので、非常に選手にも感謝しています。ただ、次は最高強度の仙台との試合が来るので、しっかり3日間で整えてぶつかっていきたいと思います。
選手コメント
今日はチーム全員で体を張って守備しながらゲームを進めていくという展開になってしまったので、1失点目のところの対応をもうちょっと詰めなきゃいけないなと思います。完璧に失点ゼロで進めていくゲームはもしかしたらなかなかないのかもしれないですけど、先に点が取れた中で追いつかれることをなくすというか、できるだけ長い時間ゼロを続けていきたいので、そのために自分がやらなきゃいけないことや頭の部分を整理して次に向かいたいなと思います。

個人的には相手の良いシュートを防げたシーンも何度かありましたけど、1失点目の自分自身の判断とかジャッジのところを試合中にもう一回しっかり整理して、味方と協力しながら守るというところにしっかりと切り替えることができた結果だと思います。ただ自分に期待する部分に関しては、判断することだったり、ボールにチャレンジ、クロスボールにチャレンジしていくところだったりをまだもっと高められると思うので、トレーニングで景色や自分のいける範囲をまた確認して次の試合に臨めたら良いかなと思います。

守備陣もみんな最後まで体張ってコースを限定してくれてることでゴールを守れていると思いますし、今日勝てたことはすごく良かったと思います。ただ自分自身のパフォーマンスはまだまだ納得してないですし、まだ伸びる部分ももちろんあると思うので、試合が続きますけどしっかり頭を整理してしっかりトレーニングで確認したいなと思います。確認して頭をスッキリさせてから次の試合に臨めたらと思います。

今シーズンの失点シーンは僕自身の対応一つ取っても防げたシーンはかなりあると思っているので、勝点は積めてきているとは思いますけど、もっと積めたなと思いますし、僕個人の感触としてはもっと失点も減らせたと思いますし、その分の勝点をもっと積めたなと感じています。サッカーを続けている限り納得することなんて多分ないと思いますし、本当にまだまだだと思いますけど、成長意欲みたいなものは持ち続けて、自己評価が甘くなる部分ももちろんありますけど、自分自身を締めれるように、まだまだだぞと思ってやっていきたいと思います。

今日は本当にこの大舞台ですばらしい雰囲気の中、注目される試合だったと思うので、そこで一つ結果として勝てたのはすごく大きかったと思います。次も大事な試合を控えていますし、今日勝ったこの勝点3が無駄にならないようなしっかりとした結果や戦いを今後も続けていかないと今日の勝ちというのは意味をなくしてしまうのかなと思います。今日はしっかり喜んで良いと思いますけど、またすぐ試合が来るので、チーム全員でもっともっと意識や意欲を高めて、戦っていければさらにもっともっと上の景色を見れると思います。
今日は早い段階で点が取れて、相手にボールを持たれる時間が少しあって失点してしまったんですけど、そこから崩れることなく、うまく後半に持っていって自分たちの流れでできたのかなと思います。

先制点は良いボールが来たのであとは決めるだけでした。こんなにきれいに決まるかという感じでしたけど、入って良かったです。みんなが準備してくれて一人ひとりの役割をしっかりやってくれたおかげだと思います。経験上こういう人が多いとか大舞台で点を決めてきたので、決まりそうだなみたいな感覚がありましたし、いける気がするというのは試合前からありました。

最後まで全員が体を張って守っていましたし、交代してからベンチから見ていてしびれる展開だったので、感動しました。この勝利が無駄にならないように、次ももちろん勝ちにいきますし、一つひとつ勝って、シーズンが終わるときに頂点に立てればいいなと思っています。

今日はアウェイに感じないくらい大宮側にもサポーターがたくさんいたので、ホーム感覚でやれていました。男女同日開催は僕自身初めてでしたけど、すごく良い取り組みだと思います。選手たちも国立のピッチでたくさんの観客の中でこの雰囲気でやれるというのは幸せなことなので、すごくありがたかったです。すごく力になりましたし、リーグ戦はまだまだ続くので、次節のホーム戦も一緒に戦ってくれるとうれしいです。
前半は立ち位置的にちょっとミスマッチが多くて押し込まれる展開にはなりましたけど、ハーフタイムにちゃんとそこをテコ入れしてくれて修正してくれるチームなので、それで後半盛り返せたかなと思います。そこはやはり信頼関係もできているので、90分で考えたときに前半はうまくいかないからハーフタイムに修正していこう、といううまいサイクルができてると思います。

同点にされたあともどこかで押し返せるという感覚は持ちながらやってました。千葉がうまいことは分かっていましたし、ただ中2日で相手もある程度技術や戦術的なものを持っているチームなのでやっぱりちょっとゆったりしたがるので、そこで自分たちもうまく調節しながら試合をコントロールできたかなと思います。

勝ったのは本当にチームの力ですけど、個人的にはこういうゲームを持っていくのはけっこう得意ですし、今までも要所要所でこういうところを任せてもらえればやれるなというのがあったので、うまく勝って終われて良かったなと思います。

次は中3日なので良い準備をするしかないですし、上位との連戦で叩くことができれば、自分の立ち位置や自信が変わってくるので、良い準備ができれば良いかなと思います。順位というよりかは、今自分たちが何ができるのかというのが大事なので、そこが少しでも上がっていければ良いですし、勝点を取って成長できるのが一番かなと思います。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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