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【9月16日 トレーニングレポート】中山昂大 選手「自分の特長を出してチームを勝たせられるように」

9月16日、第30節の今治戦に向けた練習が始まった。30分ほどフィジカル中心のメニューをこなすと、ボールトレーニング。GKを含めた66、ロングフィードの練習などを経て行われた、狭いフィールドでの77は、見ごたえがあった。



激しい守備に「そうだ!」と声を飛ばした長澤監督は、もう一方で「その中で、慌てない」と近距離戦で激しさと冷静さの両方を求めた。最後は、サイドからパスを入れてゴール前の練習。村上が豪快にヘディングシュートをたたき込んで練習を終えた。



全体練習後は、個人練習。思うようには出場機会を得られていない選手も精力的に汗を流す。ロングボールの跳ね返しや、狭いエリアでのパス&コントロールに取り組んでいた中山昂大も、その一人だ。ボランチでのポジション奪取に加え、負傷者が増えている最終ラインでのプレーも念頭に置いていた。途中出場の多かった前半戦を経て、メンバー外の試合も増えた後半戦が進む中、どんなことを考えて取り組み続けているのか、話を聞いた。



――今日の練習、どんな考えで取り組んでいましたか
「先週負けてしまったけど、雰囲気を落とすより、もっとインテンシティを上げて、自分たちができることを最大限やっていこうと確認しました。ここから何か(やることが大きく)変わることではない。やってきたことをより質高くやっていこうと。今日も結構バチバチで、良い強度でやれている。けど、最後のクオリティのところ、最後にやらせないところは、もっともっと突き詰めないといけないと(互いに)指摘し合いながらやっています」

――最近、個人でテーマにしている部分は?
「後ろ(のポジション)でケガ人が出ている中、自分は前半戦でちょっとCBをやったりした。後ろでもチャンスがあればというところと、変わらずにボランチで勝負したいというのがあるので、自分(の目指すところ)と、監督の考えるところと、並行しながら、個人ではフォーカスしてやっています」

――序盤は途中出場が多かったが、後半戦は出場していない試合も増えている。今季の自分のプレーをどう受け止めている?
「最初は良い形で入れていたし、途中から出て勝点を拾えたゲームも多くありました。ただ、スタートで出たときに、何かもう一つ足りないというか。前半戦を終えて(長澤)徹さんと話したときに『途中から出たときは良いプレーができている。スタートから出たときにチームを勝たせられるように』(と言われた)。そこを、残り9試合でやっていこうという話をしました。絶対にどこかでチャンスが来ると思うので、それを狙いながら、絶対にチームを勝たせられるように、準備したいなと思っています」

――「自分の特長」とは、中間位置でパスを受けて前進させていくプレーですよね?
「そうですね。ボランチで出たときは、決定的なパスだったり、自分がどんどんボールを引き出して前に送ることは(特長の)一つ。後ろで出たときは、ずっと前向きなので、前にどんどん(ショートパスを)つけていく。今は、そういうボールが少し減っていて、長いボールが増えていると思うので、自分が入って、下でリズムを作って変化を出せるんじゃないかと思っています」

――愛媛戦の途中出場では、ボール奪取の意識が強くなっていたように感じましたが?
「最初のころ、自分では強度を出しているつもりでしたけど、それでは足りないと感じてきた。大学より、一段、二段と強度が違う。それこそ、ボランチなら、アルトゥール(シルバ)を見ていたら、あれぐらいの強度を出さないとゲームに出ていけない。今年始まってからずっと、自分の足りないところは守備とか、ルーズボールの(回収)ところが課題ではあったし、徹さんは、そういうところを大事にする。1年目に徹さんに会えて、(守備面の)課題に取り組んだことで、普通にやっていたら、徐々に良くなっていったのかなと思います」

――東洋大の後輩たちは、夏の総理大臣杯で日本一。刺激になっている部分も?
「すごく良い流れで来ているなと思います。昨年優勝してプレッシャーもあると思いますけど、その中で総理大臣杯を奪って……卓さん(井上卓也監督)、すごいですね。結果出し過ぎだなと思いますし(笑)、自分も頑張らないといけないなと思います」

――最後に、上位争いが激化していくシーズン終盤に向けた意気込みを聞かせてください
「残り9試合。サッカー選手として一番大事な時期。自分の価値を上げるのは、こういう、しびれた試合の中だと思う。前半戦は良い形だったと思うけど、途中でコンディション不良があったり、自分のプレーがあまり上手くいかなかったりした。そういうのがあって、いろいろな立ち位置で、すごく悔しい思いをした。どこのポジションで出ても、やることは変わらないし、自分の特長を出してチームを勝たせられるように、やっていきたいと思います」


(文:平野 貴也/写真:早草 紀子)

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