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10月8日、オフ明けの練習が始まった。宮沢監督に代わって2連勝。チームは勢いを取り戻している。シュート場面で力が入っていたのは、富山貴光だ。「(先週トレーニングを行っていた)秋葉の森と芝生の感覚が違って、空振りしちゃいましたよ」と笑顔を見せた。監督交代の受け止めが難しい部分もある中、ベテランストライカーは、どんな気持ちで終盤戦に向かおうとしているのか。
――監督が代わって少し時間が経ちましたが、練習の雰囲気は?
「ミーティングも含めてミヤさん(宮沢悠生)の色が少しずつ入って来ていますけど、やることは基本的に大きく変わらないです。試合に勝ち始めているので、そういった意味では(勢いに)乗ってきていて、その分、雰囲気が少し良くなったかなという感じではありますけど、別にそこまで大きくは変わってないかなと思います」
――攻撃面で言われていることは?ゴールに直線的に攻める攻撃が増えた印象がありますが?
「まず、そこの意識は、あります。そこで(一気に)刺し切りたい、狩り切りたい、点を取りたいという部分。それが無理ならどうするかという話ですが、そのときに、練習で細かく言われている、パス&コントロールで、どちらの足につけるか、どれくらいのパススピードで出すかなど口酸っぱく言われているプレーの質の一つひとつが大事なので、そのレベルが上がっていけばと思っています」
――あらためて、監督交代はどう受け止めましたか?
「やっぱり(長澤)徹さんに呼ばれてきた選手、スタッフが多いので、なかなか難しい状況ではありました。(シーズン途中での監督交代を)あまり経験したことがなくて戸惑っている選手もいましたけど、これがプロの世界。結果が出なかったときに責任を取るのは、まず監督になる。それを選手が感じて、みんなで『やらないといけないよね、ここからが本当の勝負だよね』という話はしました。(監督交代発表の)翌日の練習は難しい状況でしたけど、そこを乗り越えて磐田戦に臨んで、ああいう(諦めずに逆転する)勝ち方ができたのは、すごかった。チームとして、本当にみんなが成長した姿だと思いました。これから、徹さんが積み上げてきたものをバージョンアップして、結果で恩返ししないといけないと感じています」
――この状況でのご自身の役割は、どう考えていますか?
「先頭に立って走って、戦って、盛り上げる。監督が求めていることをしっかりと理解して、あとは自分がしっかり結果を残してやってくだけ。変わるとか変えるとかではなく、今までやってきたことをしっかりやればいいと思っています」
――今季(のリーグ戦)は7試合で途中出場。ご自身のプレーの手ごたえは、どう感じていますか?
「少しケガもありましたけど、試合に出れていないのは、やっぱり自分の責任。練習で良いパフォーマンスを発揮できなければ、試合でも発揮できないので、もっともっと練習でしっかりとやっていくことが今の自分の課題。しっかりと向き合って、与えられた時間でチームの勝利に貢献できるようにやっていければいいと思っています。個人としての結果も、まだ1アシストだけなので、ゴール、アシストで貢献できるように、目指してやっていきたいです」
――今季は、残り6試合。昇格を争う中で何が大事になって来ると考えていますか?
「目の前の相手にしっかり勝つだけ。まだまだ課題はあるけど、今は2連勝で勝ち切れている。徐々に良くなっているところも含めて、より細かく突き詰めてやっていくことが必要。でも、本当に目の前の相手に対して勝つことができれば、どんな状況でもどんな形でもいい。勝点3を取れるように、みんなでやっていきたいです」
――残りの重要な試合で富山選手がゴールを決めてくれたら、一気にチームが盛り上がるのではないかと思いますが?
「そこは、虎視眈々と狙っているので。1分、1秒でも時間をもらえれば、ゴールを狙ってやっていきたいなと思っています」
――次の藤枝戦は、宮沢監督にとっても初めてのホームゲーム。昇格に向けて、勢いを増すためにも重要な試合になります。ファン・サポーターへのメッセージをお願いします。
「本当にひさしぶりのホーム。『寝ても大宮』を歌える試合にしたいし、ミヤさんが初めてあの光景を目の当たりにする試合にできればと思っています。ファン・サポーターは、いつも最高の雰囲気を作ってくれていて、本当に力になっています。同点のときも、負けているときも、すごい声援のおかげで何度もひっくり返している。最強になった気分というか、何でもいけるみたいな雰囲気になる。最後は『寝ても大宮』で、みんなで笑って、どんちゃん騒ぎをできるように(笑)、(藤枝戦も)勝ちたいなと思います」
(文:平野 貴也/写真:早草 紀子)
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